2024年4月18日木曜日

 今日の話題はオランダの半導体製造装置メーカーASMLの決算。

売上高は52億ユーロ(約8500億円)と、
前4半期(23年10〜12月期)の72億ユーロから27%減少。
市場予想を下回る内容で、将来の売上高につながる受注額は36億ユーロと、
前4半期から6割縮小しています。

ASMLは最先端半導体の微細加工に欠かせない極端紫外線(EUV)
露光装置を独占的に手掛けけていますが、
国内企業レーザーテックもEUV光を用いた検査装置を展開しており、
ASMLの決算が伝わるとレーザーテックの株価が急速に売り込まれました。
全ての半導体銘柄が売られたわけではありませんが、
これを機に、17日の東京株式市場後場からセンチメントが急速に悪化。
日経平均は▼509.40円 37961.80円 

38000円をも割り込みました。38000円割れは2ヶ月ぶり。
過去最高値であった38915円も下回っていますね。

今夜の米国株市場にもその余波が?
※米主要株価インデックス

今夜はこの株を売った資金が債券市場に流れ込んでいるのでしょうか。
米債利回りは低下傾向。
おそらく今夜は米金利高トリガーの株売りではなく、
ここまで市場を牽引してきた半導体セクターの先行き不透明感からの
利食いが旺盛となっているものと考えられます。

このところは株下落のリスクオフ相場でも
ドル円はほとんど売られませんでしたが
さすがに今夜はドル円相場やや下落基調にあります。
米金利低下で手仕舞いが入っているだけかもしれませんが。

※ドル円5分足 
日足でみると~
※米国債利回り 今夜は低下
ドル金利上昇は一服したでしょうか。

昨晩のドル金利上昇に背景には、パウエル議長の発言の影響も?

■パウエルFRB議長、利下げ開始の先延ばし示唆-インフレ根強く
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-16/SC1QDJDWLU6800

ついこの間まで1~2月のインフレ指標の強さを受けても
インフレは凸凹するもので一時的であると
ハト派スタンスを示していたパウエル議長ですが、手のひらを返しました。

そもそも3月FOMCで年内3回の利下げを示唆したところに無理がありました。
25年26年のインフレ見通しを引き上げているというのに、
なぜ今年利下げする必要があるのか。
今年11月に選挙を迎えるバイデン政権への忖度ではないかとも言われる始末。
しかし流石に足元のインフレ指標、強い消費の数字を見て
利下げ開始時期が遅くなる可能性に言及しました。

これが昨晩の金利急上昇の背景と見られますが、
イスラエルが米国債を大量売却したという情報もSNSには飛び交っています。
この件については真偽の程は確認できていません。
猛烈に米国債を売っている向きがありそうな金利上昇ではありましたが、、

さて、今夜はドル円上昇圧力が弱まっていますが、
トレンドは円安ドル高。
155円目前だというのに介入が入らないのはなぜか?
これが目下市場の関心事となっていますが、
ドル金利上昇局面では焼け石に水、負け戦に出たくないため、
という指摘もありますが
インフレ再燃リスクの出てきた米国はドル高が都合がよく
為替介入への理解、合意がなされていないのでは、という見方も。

その段取り、というわけではありませんが
介入実施への外堀を埋めるには、単独ではなく
他国との連携、というのは強い支援材料かもしれません。

■日米韓の財務相、急速な円安とウォン安に関する懸念認識-緊密に協議
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-17/SC3J1WDWRGG100

韓国も通貨安が懸念材料となっています。
現状ではドル独歩高ですので、メキシコなど特殊ケースを除いては
ほとんどが通貨安=インフレ懸念の高まりに
苦しんでいると言っていいかと思います。

日米韓の財務省会合は初めてとのこと。
ロシアへの経済制裁のほか北朝鮮への経済制裁について議論
したと報じられていますが、重要な議題として日韓の通貨安問題があった。
ここでイエレン財務省に改めて為替介入の確認、合意を得たのでは、との考察。

日韓G2が協調でドル売り介入に動くという可能性もあるのでは、という話ですが
日本単独でやるよりはインパクトがあるでしょう。
介入が入る時期はそう遠くないような気もしますね。

IMFからもお墨付きをいただきました・・・
■為替介入を容認 過度の市場変動なら―IMF幹部
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024041700157&g=int#goog_rewarded
こういう些細なニュースが意外と重要かも。

ただし、ドル金利が下がってくれないことには
ドル売り介入も一時的な効果でしかないのですが。。。

今夜ドル金利低下で、他通貨が巻き返しの機運にあり
ドルロングポジションは手仕舞いました。

1.0711ドルユーロドルショート⇒1.0653ドルで買い戻し
0.5936ドルキウイドルショート⇒0.5902ドルで買い戻し

154.32円で軽めにドル円売ってみました、、、
どうかな~154.50超えたらやめます。

NOTE

■中国金属製品への関税引き上げ、バイデン氏が「鉄の街」で表明へ
https://jp.reuters.com/world/us/EZ75A6YXHRMGVLMTP6JYI5FCWY-2024-04-17/

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2024年4月17日水曜日

 米金利上昇が止まりません。

※米国債利回り 米金利上昇加速、止まらない~

昨晩の米国株の急反落はイスラエルがイランへ報復すると表明したことが
トリガーとなりましたが、
米国は報復には加わらない意向であることが伝わっており、
イスラエルが本格的な報復に出るとの地政学リスクへの警戒は
それほど高まってはいません。

ではなぜ、今夜も米株は続落基調なのか。
やはり止まらぬ金利上昇が背景にあると思われます。

教科書的には有事は米債買いとなり金利が下がるはずですが
今夜は米債が売られています。有事想定の動きではないと思われます。
では今夜の金利上昇は一体何が材料なのか?

今夜の米指標は弱かった。
つまり金利上昇は一服してもいいはずなのですが、、、
⬇️
■3月の米住宅着工件数、8月来の低水準-一戸建て3年ぶり大幅減
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-16/SC1C9ADWX2PS00?srnd=cojp-v2
・前月比▼14.7%の年率132万1000戸(予想148万5000戸:前月154万9000戸)
・住宅建設許可件数は▼4.3% 
・一戸建て住宅の着工件数は約3年ぶりの大幅減少
・集合住宅はパンデミック初期以来の低水準

金利高でさすがに住宅市場にはほころびが。
弱い経済指標が出てくるということは金利上昇圧力には
抵抗となるはずですが、今夜も米金利は元気に上昇していますね。

この上昇に今夜の米株市場が売りで反応しているものと思われます。

※米国主要株価インデックス
ハイイールド債もこの下落ですので、
リスクオフ相場の様相を呈していると言っていいでしょう。
※ハイイールド債価格
※VIX指数 恐怖指数もじわじわ上昇してきた
リスクオフでも円高にはならなくなってしまったドル円相場。
今日4/16(火)154.76円まで上昇しています。

※ドル円日足

155円が近づいてきたことで、様々な思惑が交錯
22︙38にドル円急落する局面も。
※ドル円15分足
この瞬間に立ち会っていたら「すわ介入か?」と思ってしまいそうですが、
介入待ちの相場に入ると、こうした「なんちゃって介入」のような騙しの下落が
頻繁に出てくるので、こうした値動きに乗せられないように。
昨晩23:00台にも見られた動きです。

ここで売り参戦するとその後の反発でやられます。
狭いストップロス設定だと引っ掛けられちゃいますね。
こういうこともあるので、今はドル円、手が出ないんです・・・。

ただ、介入があることを前提にしてもなお、投資家らは
ドル円相場は上昇することを見込む向きが多いということですね。

■1ドル=160円に備える為替トレーダー、介入リスクお構いなし
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-16/SC0IXAT1UM0W00

どこかで介入があるだろうことも承知の上でドル買いする投資家。
いよいよ日本の通貨当局も打つ手がないと
海外勢に足元を見られているような、、、

日本の個人投資家はこの相場でドル円売り参戦しているという話で
ヘッジファンドら投機家のドル買いと日本の個人のドル売りの攻防。
足元では力技でじりじりドル高に持っていかれていますが
日本の個人は介入待ちなのでしょう。

アレだけ介入を匂わせて為替市場への牽制発言を繰り返しておきながら
介入を実施しない日本の通貨当局も罪深いですよねぇ。。。

■円はさらに10%下落も、日銀が大幅利上げに消極的-ティー・ロウ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-15/SC02CWT1UM0W00

1.0711ドルユーロドルショート継続。
0.5936ドルキウイドルショート継続。

NOTE
■モルガン・スタンレー、14%増益-トレーディング収入が予想上回る
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-16/SC1AO6DWX2PS00

■ドイツZEW期待指数、4月も改善-景気回復は近いと示唆
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-16/SC12KUT0AFB400

■IMF、世界経済の成長率見通しを小幅に上方修正-リスクも警告
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-16/SC1D49DWLU6800
・今年の世界成長率を3.2%と予想-インフレ持続と戦争が懸念材料
・米国の成長率予測は2.7%に引き上げ、中国は4.6%で据え置き

■IMF、米国への警告を強化-支出と債務の膨張を指摘
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-16/SC0KXLT1UM0W00
・米国の成長は持続不可能な支出によるものと指摘
・米国の財政運営は世界金融の不安定化を招くと警鐘

~米国の政策を異例なほど直接的に批判

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2024年4月16日火曜日

 ドル円154円台。介入が入る気配なし。
ドル円一段の上昇トリガーは米国の強い小売売上高

■米小売売上高、3月は予想上回り前月も上方修正-成長を押し上げ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-15/SBZHNLDWLU6800

・小売売上高 +0.7% (前回+0.9%:予想+0.4%)
・コントロール小売売上高 +1.1% (前回+0.3%:予想+0.4%)

※コントロール小売=GDP算出に使用される
(飲食店と自動車ディーラー、建材店、ガソリンスタンドを除)売上高
 23年1月以来の強い伸び

金利高でも米国の消費が衰えません。
これでは利下げの必要などありませんね。

■米利下げ観測が後退、11月より前の完全織り込み消える-強い指標で
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-15/SBZR16DWX2PS00?srnd=cojp-v2

■米国債下落、利回りは今年最高の水準-インフレ懸念と好調な米統計で
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-15/SBYW7VT1UM0W00

※米国債利回り一覧 今夜も市場金利は上昇

※ドル円 米金利上昇でドル円上昇止まらず

日本の通貨当局はなぜ動かない?!
米国のファンダメンタルズが強くドル金利上昇の流れの中で
ドル売り介入を実施しても、効果が薄いことを理解しているのでしょう。
市場へ牽制のメッセージを送るに留めており実弾は入りません…。

■為替市場について、米などの財務官・中銀幹部と頻繁に連絡=神田財務官
https://jp.reuters.com/opinion/forex-forum/QAYTNH3JC5PS5IXPQW55KO2LZY-2024-04-15/

■しっかりと注視している、万全の対応取りたい=円安で鈴木財務相
https://news.yahoo.co.jp/articles/e8579f6002185b6d827403e880bab58f78f834ce
断固、というフレーズもないですし
どうもやる気は感じられない。。。。

※日米金利差とドル円 金利差拡大でドル円上昇
米金利が上昇するのだからドル高になるのは至極当然で
これを投機的とは言えないわけね。
日本としてはこのドル円上昇、打つ手なしということか。
しかし、このまま155円を超えても何もしないのでしょうか・・・?
ドル円に関しては見ているだけです。

---------------------------------
イランのイスラエル報復で荒れた週末となりましたが
週明けの米国市場は高く始まり底堅さを見せており、
リスクイベントは一旦終焉したようなムードです。
金曜に19.2まで急伸したVIX指数は今夜16にまで低下。

週末はJPモルガンの決算に失望売りが広がった側面も気がかりでしたが
今夜のGSの決算は悪くなかった。
■ゴールドマン、1-3月増益-債券トレーディング収入予想上回る
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-15/SBZF4NDWLU6800

※GS日足 


JPモルガンの株価はさえないままですが
※JPモルガン


ただ、強すぎるCPIや小売の数字を受けて
年内利下げ折込が著しく後退しており米株高が維持できるかは疑問。
こうして書いているうちに米株は上げ幅を削る展開となってきています。

最も気になるのはジャンク債。
直近のレンジ下限を下抜けてきました。

※ハイイールド債価格
ジャンク債価格下落=ジャンク債金利上昇です。

債券市場の金利上昇圧力は原油高などのインフレに直面し
安全資産としての役割をなさないのでハトの指摘も

■米国債の安全資産としての役割、原油価格の影響による圧力に直面
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-15/SBYW7VT1UM0W00
インフレ懸念の悪化は、
金利高止まりへの懸念から既に売られている米国債の需要も減退させる可能性

あまり良くない形での金利上昇は、株式市場にはネガティブです。
暴落するとは思いませんが、米株は今年の高値をつけてしまった可能性が高く
日柄をかけながら調整を強いられる相場となっているように見えます。

株式市場がリスクオフ!急落とならなければ
ドル円相場のポジション巻き返しの円高も期待できそうにありません。
このままじわじわ円安が続きそうですね。

ユーロドルショート継続。
0.5936ドルでキウイドルショートも追加。

NOTE

■ECBは今年3回利下げ、4回の可能性も-リトアニア中銀総裁
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-15/SBZ3Q2DWLU6800?srnd=cojp-v2-markets
・今年3回以上の利下げが行われる可能性は50%以上ある

■英国、インフレ退治で米国に先行-早期に利下げに踏み切る可能性も
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-15/SBZ64IDWRGG000

英国、欧州は米国に先んじて利下げを始めそうだ、ということで
ドル高は円に対してだけではありませんね。
ユーロやポンドに対してもドル高です。
ドル独歩高なのです。
※通貨インデックス一覧
■テスラ、世界の従業員の10%以上を削減へ-EV需要が減速
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-15/SBZA47DWRGG000
株価も冴えませんね。テスラ
「TSLA_2024-04-16_01-47-17.png」をアップロードできませんでした。
■香港、現物ビットコイン・イーサETFを初認可-運用各社が発表
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-15/SBZ34ET1UM0W00

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2024年4月14日日曜日

 週末4/12(金)突如NY市場はリスクオフ相場へ。

朝方、イスラエルが、イランによる本土攻撃に備え
警戒態勢と報道され、米政府が在イスラエルの米大使館職員に
エルサレム外への移動を禁止する通達がなされたことでNY市場はリスクオフ。

その後13日(土)夜にイラン革命防衛隊は、
イスラエルの特定の標的に対しドローンとミサイルを発射したと発表、
実際に報復を実施しています。
しかし実際にはNYマーケットがクローズした後の有事でした。

イスラエル側も報復を想定していたこともあり、
イスラエル軍はほとんどを迎撃。軍事施設1箇所の軽微な被害と
少女ひとりの被害に止められたと報じられています。
米軍が援護しドローンミサイル数十発を撃墜したとも報じられています。

イランの国連代表部は、これを以て
「ダマスカスの外交官施設への攻撃(革命防衛隊の司令官が複数殺害された)
に対する報復は終わったとイラン政府は考えている」と述べています。
イランとしても本音としては事態を大きくしたくないのだと考えられます。

そもそもはイスラエルによるダマスカス外交官施設への攻撃に対する報復です。
やられっぱなしではイラン国内の世論が抑えられないと
いうことでの報復であり積極的に戦争をしたいわけでは
ないのだろうと思われます。
ということで、ここでイランは報復終了と発表しているわけですが
再びイスラエルからの報復があれば、事態はさらに悪化しますが
ここからはイスラエルがどう出るか次第です。

この件については今日14日G7が協議する模様。
■G7首脳、14日にビデオ会議開催へ イランのイスラエル攻撃巡り
https://jp.reuters.com/world/us/7COZZMJIMBJDBDZP3WACBFBTGY-2024-04-14/

イランの報復も軽微な被害にとどまり、
今後の展開はG7にも委ねられるとなると
中東の緊張は一旦落ち着くものと考えられますが
週明け以降の日本株市場がどの様に動くか。

有事イベント一服で上がりそうな気もしますが
先物市場は38850円まで下げてクローズしていますので
まずは下落してスタートするでしょう。
その後、買い戻されて大きく反発できるでしょうか。
企業業績、決算相場が重要となってくるでしょう。

※VIX 恐怖指数が急上昇するも、上ヒゲに終わるか

※米国債利回り一覧 利回り低下=リスクオフで債券市場に資金が流れ込んだ
※ゴールドは2448ドルまで急騰するも、利食い売りに押されて長い上ヒゲが
ゴールド上昇トレンドもさすがに一服でしょうか。

※日経平均 週末12日金曜は39523円で引けたが、、
※先物は38850円でクローズ。39523円から比べると・・・・
 まずは下落スタートですね。
米国株市場はというと、やはり有事への備えでのキャッシュ化が
旺盛だったようで軒並み安く引けています。

※主要米国株インデックス一覧
週末の米株の軟調地合いは地政学リスクへの警戒に加えて
銀行決算の影響もあったと見られます。

■JPモルガン、第1四半期6%増益 金利収入見通しは予想下回る
https://jp.reuters.com/markets/japan/IGTG4W2NANINNFKVUEBO64D35I-2024-04-12/
トレーディング収入は5%減の80億ドル。
純金利収入(NII)の見通しが市場予想を下回ったことが
ネガティブサプライズとなりました。

通期のNII予想890億ドル、従来予想の880億ドルから引き上げるも
アナリスト予想の906億8000万ドルは下回っている。

NIIとは、金利収入から預金者に支払う金利支払いを差し引いたものです。

銀行セクターは負債の多い地銀はこの高金利で傷んでいるところが多いのでは?
と警戒されているのですが、大手に関しては資産も大きいため、
金利収入によって好決算が出てくるものと市場は楽観していましたが
予想を下回る内容だったのです。
※JPモルガン日足
ここからの金融機関の決算に注目ですね。
金融セクター上昇が止まり、米株の調整が始まるのかもしれません。

シティの決算は予想を上回りましたが、地合いが悪かったせいか
株価は下落を強いられました。

■シティグループ、利益が予想上回る-企業・消費者の借り入れ活発
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-12/SBTWV5DWRGG000
トレーディング収入は7%減
NIIは135億ドルで、市場予想を上回った。

また、ミシガン大学消費者信頼感指数で
弱い消費者センチメントと、
インフレ期待の加速を受けて株式市場の売りが加速したようです。

■米4月ミシガン大消費者信頼感77.9に小幅低下、インフレ期待は上昇
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/453SGOW6KZJT5CMNBIGJLXBXWI-2024-04-12/
結果 77.9 (3月 79.4から低下)

1年先の期待インフレ率 3月の2.9%から3.1%に上昇
5年先の期待インフレ率 3月の2.8%から3.0%に上昇

週末もFRB要人らの発言はタカ派トーン。
■デイリー米サンフランシスコ連銀総裁
「政策金利を調整する緊急性は全くない」
■ボスティック米アトランタ連銀総裁
「2024年の見通しは年末に向けて1回の利下げ」
「私は利下げを急いでいない」
■グールズビー米シカゴ連銀総裁
「FRBはインフレ率を目標まで下げなければならない」
■シュミッド米カンザスシティー連銀総裁
「インフレ率が2%に低下することが明確になるまで
         金利については忍耐強くあるべき」
「インフレは依然として高すぎる」


年内の利下げ折込は完全に2回に減少しています。
※CME FEDウォッチ


為替市場ではドル独歩高です。
利下げ開始見込み時期が後倒し担っているということに加え
有事想定では「ドル買い」が旺盛となる教科書通りの動き。

リスク資産のキャッシュ化はドルへの資金回帰ですね。

※通貨インデックス一覧

元来、有事リスク回避の相場では円高にもなったものですが
このところはドル円相場での円高は続きません。
ドルのほうが圧倒的に強いためですね。

週末は152.58円まで円高となる局面もありましたが
結局押し目となってリバウンド。
153.20円台で引けています。
ただ、クロス円でみると円高なんですよね。
ドルストレート通貨でも圧倒的なドル高となっているためです。
ドルに対してすべての通貨が売られているのです。
そして、円は、ドル以外の通貨に対しては強い、ということね。

※ドル円、クロス円日足
※人民元、ドルストレート通貨日足
ドル円はどうしても介入というイベントが近いと思うと手が出ず。
先週買い直した豪ドル円はこのリスクオフイベントであっけなく損切りです。

ドル高なら、6月利下げがほぼ確定と見られるユーロでのドル買いが
いいだろうということで、先週金曜はユーロドルを1.0711ドルで売り参戦。

ドル高のセンチメントは今しばらく続きそうです。
ドル円もこのボラティリティでは介入がやりづらい。
155円くらいまでは一進一退で上がってしまいそうな気もしますが、
その前に株式市場にリスクイベント発生で上値が抑えられるか,ですね。

そうそう、投機筋は円ショートをさらに拡大捺せました。

なんと16.2万枚のネットショート。円売りを膨らませています。
過去最大が18万枚ですから、
この先の円売り余地はあまり大きくないと思うのですが、どうでしょう。

彼らがこのポジションをひっくり返す=円売りを手仕舞う際には
そこそこの円高圧力となることには注意が必要ですね。
************主な予定**************

4/15(月)
日本:2月機械受注(8:50)
米 4月 NY 連銀製造業景気指数(21:30)
米 3月小売売上高(21:30)
米 4月 NAHB 住宅市場指数(23:00)
IMF・世銀春会合(~20日ワシントン)

16(火)
中国 3月小売売上高(11:00)
中国 3月都市部固定資産投資(11:00)
中国 3月工業生産(11:00)
中国 1-3月期 GDP(11:00)
独 4月 ZEW 景況感指数(18:00)
米 3月住宅着工件数、米 3月建設許可件数(21:30)
米 4月 NY 連銀ビジネスリーダーズサーベイ(21:30)
米 3月鉱工業生産・設備稼働率(22:15)
IMF 世界経済見通し

17(水)
日本:3月貿易収支(8:50)
日本:3月訪日外客数(16:15)
ベージュブック(米地区連銀経済報告)(18日 3:00)
米 2月対米証券投資(18日 5:00)

18(木)
日本:2月第三次産業活動指数(13:30)
日本:3月首都圏新規マンション発売(14:00)
米 4月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数(21:30)
米 3月中古住宅販売件数(23:00)
G20 財務大臣・中央銀行総裁会議(ワシントン)

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2024年4月12日金曜日

 米3月の強いCPIの結果を受けてドル円相場が153円台にまで乗せていますが
11日(木)早朝に神田財務官から市場牽制。
しかし、あまり強いトーンではなく、これまでの発言の踏襲の範囲。
ほとんど市場へのインパクトがありませんでした。
22年にはスタンバイだ!とまで仰っていましたが、実際介入がなかったことを
考えると、今朝のコメントでは市場が反応しないのも仕方ないですね。

■神田財務官、行き過ぎた動きにはあらゆる手段排除せず対応-円153円台
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-10/SBQZXHT1UM0W00
・過度な変動は国民経済に悪影響、年初からの動きはかなりの変動幅
「足元の動きは急」
「行き過ぎた動きに対してはあらゆる手段を排除せずに適切な対応を取る」
・財務官と頻繁に連絡、152、153円の数字ではなく背景を分析-財務相

「ひと晩で1円くらいをどう判断するか~、
 過度な変動かと判断するかは私からは申し上げません」とも。

今夜は米PPI(生産者物価指数)が発表されました。
結果、ドル円はやや下落。
前年同月比では11ヶ月ぶり大幅な伸びも
一部のカテゴリーで伸びの鈍化が確認されたためです。
 
■3月の米PPI、11カ月ぶりの大幅上昇-一部項目では伸び鈍化
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-11/SBS2U0T0G1KW00

🇺🇸 総合PPI 前月比 +0.2%(前月+0.6%:予想+0.3%)
       前年比 +2.1%(前月+1.6%:予想+2.2%)
🇺🇸 コアPPI 前月比 +0.2%(前月+0.3%:予想+0.2%)
      前年比 +2.4%(前月+2.1%:予想+2.3%)
     
※ドル円5分足

しかし、気になる指摘も。
@Kamada3 https://twitter.com/Kamada3 氏のポスト。
米労働統計局から卸売物価指数(PPI)が発表されましたが、ゼロヘッジは、おかしな数値が含まれていることを指摘しています。卸売ガソリン価格は6.3%の上昇ですが、米労働統計局は季節調整をして、マイナス3.6%と発表しています。
https://twitter.com/Kamada3/status/1778436519675449488
どのような季節調整がなされたのか。。。
思ったより弱めの結果を演出されている可能性も?

しかしPPIの結果を受けて9月利下げ折込が7月に前倒しに。
■米金利先物、7月利下げ開始の見方強まる 予想下回るPPI受け
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/HFPMHGFYJZPR5DJMVN4DGVM2DA-2024-04-11/

金利先物市場は利下げ期待を捨てきれないようですが、
しかし、このところのFED要人らは利下げ開始時期に関しては
慎重に検討する必要があるとタカ派トーンですよね。

■NY連銀総裁、「ごく近い将来」の利下げの必要ない-道のり長い
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-11/SBS3FBT0G1KW00
■リッチモンド連銀総裁、「時間かけることが賢明」ー利下げの前に
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-11/SBSG08T1UM0W00

FEDORAウォッチャーのニック・ティミラオスは
「FEDの年内利下げ、
 焦点は『いつやるか』から『そもそもやるのか』へとシフト」
と発言していますし、いつか来た道・・・
去年23年のような展開があるかもしれません。

そもそも(利下げを)やるのか?
ならまだいいです。テールリスクは利上げに追い込まれる展開。

■FRB次の動き、利上げとなる可能性を真剣に考えるべき-サマーズ氏
https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/7c62a38b148a2b096a8af3c7ac7d1ee50f90131e

債券市場は利下げがない可能性を折り込み始めました。
■債券トレーダー、利下げゼロで米10年債利回り5%超のシナリオも視野
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-11/SBRPFST0AFB400

ただ、PPIの結果を受けて9月利下げ折込が7月に前倒しになっていたり。
米国の利下げを巡る議論はまだまだ揺れています。
■米金利先物、7月利下げ開始の見方強まる 予想下回るPPI受け
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/HFPMHGFYJZPR5DJMVN4DGVM2DA-2024-04-11/

米国債利回り一覧
短期金利は5%目前、長期金利は4.5%を超えてきました。

なぜ日本の通貨当局は介入に踏み切らないのか?
理由はここにもありそうです。
ファンダメンタルズがドル買いなのです。
ドル金利がこれだけ勢いよく上昇し、利下げ確率後退、利上げの思惑まで
台頭しているときに、ドル売り介入をしても「焼け石に水」です。
ファンダメンタルズ的にドル買いの流れが加速しているところに
向かって行っても効果が薄いことをわかっているのでしょう。

一応、米金利上昇で日本の金利も上がって入るのですが・・・
(世界の金利は米金利に相関する:値動きの幅は違いますが)
※日本国債利回り10年2年
■長期金利0.8%超に上昇、昨年11月来の水準-日銀追加利上げ観測
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-11/SAD0ALT0G1KW00?srnd=cojp-v2
米金利上昇を受けて日本の金利も上昇。
長期金利は昨年11月以来の0.835%まで上昇。
金融政策に反応しやすい2年金利も2009年以来の高水準を付けた。
円金利スワップ市場は、10月の金融政策決定会合までに
政策金利が0.25%に引き上げられることを100%織り込んでいることになります。
しかし日本の金利も上がったとはいえ、メモリが違います。
ドル金利も上がっているため日米金利差は縮小しません。

※日米金利差 拡大でドル円上昇とも言える
しかし、解せないのが今夜の米国株市場。
これだけの金利高でも買われるのか?

※11日の値動き 世界の株価
※日足でみると・・・米主要株価インデックス一覧
テック系銘柄が強いのね。
SOX指数が反発でナスダックが勢いよく巻き返し。

※MAG7株価、アップルの巻き返しNVIDIAの反発、Amazon高値更新・・・
アップルに関してはバリュエーションから投資魅力が増したとかなんとか。
■アップル、バリュエーションのプレミアム低下で
投資家のセンチメント改善との指摘も
https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/34aeeed775da6048cf2439600b8ac264a9702f19
人口AIを伝いしたシリーズへの期待もあるようですが、
この金利高でも資金はビックテックに向かうのですね。
金利高だからなのか。。。彼らはキャッシュリッチ企業でもあります。

■AI主導のアイフォーンのアップグレードサイクルに対する意欲が高まっている
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-11/SBSERXT0AFB400

つまり金利高のときはキャッシュフローが大きく
負債が少ない企業が資金の受け皿になるということかもしれません。

しつこいようですが、再び豪ドル円99.81円で買ってみました。
ドル円に介入がくればクロス円も下がるので気が気ではありませんが、
どうもここに来てリスクテイク再燃の機運が・・・・

今夜はECB理事会
■ECB、金利据え置き-6月利下げへの道筋固める
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-11/SBS21RT1UM0W00
・5会合連続で政策金利を4%に据え置いた。
・「インフレ低下に伴い近く利下げをすることが可能」
  ~これまでで最も明確なシグナル
  
昨日の米CPIで勢いよくドル高になったため、ユーロが急落していましたので
今夜のECB理事会を受けてのユーロ売りは限定的でした。
米国より利下げ開始は早そうです。
となると、ユーロドルのトレンドは下方向で良さそうですね。

NOTE

リスクオン気味のマーケットですが、ジャンク債の下落は気がかり。
ジャンク債がさらに下落を加速させると悪い金利上昇が
市場を冷やすリスク。相場急変の可能性にも注意が必要ですね。

ひろこのX

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2024年4月11日木曜日

 ドル円152円抜けましたー!
※ドル円日足 5分足



※ドル円日足

152円抜けたら介入もあるか、と注目されていましたが来ませんねぇ、、、
一気に2~3円動けば、相場の急変に対応という大義名分が成立、
介入にも動けるというものですが
わずか1円程度円安に走った程度では、過度な変動とも言えないか。
要は、「スムージング目的」でしか介入はできない、ということです。

※スムージングオペレーション=あくまでも相場の急変を緩和することが狙い

当局が為替の水準を押上げたり押し下げたりする目的で
介入することはできないのです。
ですから152円という節目を突破したからといって
直ぐに介入は難しい、ということでしょうね。。。
明日、明後日と2~3日かけて153円154円と水準が切り上がっていけば
介入があるかもしれまえんが、
現段階では指標で1円程度動いただけです。

また、今、岸田首相が訪米中とあって
介入に動きにくいという指摘もあります。
もし、そんな理由がだとするなら
岸田首相が帰ってきたら、ということになります。
だって直近でも
鈴木財務大臣、林官房長官、岸田首相、神田財務官ならびに
錚々たる財務官OBらが出てきて
為替市場の急変動を牽制する発言を行い、介入をちらつかせていましたよね。
今夜は152円を超えても何も聞こえてきません・・・。
首相が訪米中だから??
あるいは実弾介入が難しい状況にあるため、
口先介入でなんとか抑え込もうという戦略なのか。
本当に介入する気なら財務官OBまで引っ張り出して
連日市場牽制なんかする手間をかけずに実弾入れたほうが早い。
やはりなにか今は介入に動きにくい状況にあるのか?
とするなら、このまま155円近くまで介入が入らないかもしれません。
全て仮定の話ですが、、、。

152円突破のトリガーは「米3月CPI」
予想を上振れました。

🇺🇸米3月CPI+3.5%に加速、予想上回る 利下げ予想9月に後ずれ
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/HW625YXGCVJZFFVDGGSA7L5GD4-2024-04-10/

🇺🇸3月米国 CPI消費者物価指数
前月比0.4%(予想0.3%・前月0.4%)
前年比3.5%(予想3.4%・前月3.2%)昨年9月以来の大幅な伸び

🇺🇸コアCPI
前月比0.4%(予想0.3%・前月0.4%)
前年比3.8%(予想3.7%・前月3.8%)
~過去3カ月のコアCPIは年率4.5%上昇、昨年5月以来の大幅な伸び
総合CPIもコアCPIも予想を上振れました。
とはいえ、コアCPIの数字は先月2月と同じ、横ばい。
伸びたのは、エネルギー総合CPIでガソリンや住居費上昇が効いた。
コアCPIはこのエネルギーを省きますから横ばいで済んだということね。

この数字を受けてCMEFedウォッチを確認すると
6月利下げ折込が9月に後ズレ。
年内2回の利下げ折込みに減少していますね。

というわけで、米長短金利は急上昇。
※米国債利回り2年10年30年
短期金利は再び5%に乗せてくるのか?
長期金利も4.5%台へと上昇してきました。
ドル独歩高です。

※通貨インデックス一覧
おかげで私の豪ドルロングは利幅をずいぶん削られてしまいました。
コストよりやや上においた逆指値ヒットで消滅。。。
またやり直しです。ドル円ロングが正解だったか(´・ω・`)

金利の急上昇、利下げ開始時期が後退で米株は軟調。


今回の利上げのフェーズで市場金利上昇時には米株は軟調でしたよね。
ところが、今年2024年に入ってからは金利高でも株高が続いていたのです。
米景気は強い、ということを買い材料にしてきたのか、
過去に見た高値に比べればまだ水準は低いからなのか。
※ロウソク足がS&P500
ただし、足元の金利急伸では流石に米株の上昇トレンドもピークアウト
したように見えますね。
米株は昨年10月ボトムから調整らしい調整がないまま
上昇を続けてきましたが流石に幾分調整安となるのか、注目です。

米株が弱ければ日本株も独歩高というわけには行かないと思いますが、
円安ですので、あまり下がらないという展開となるのか。
あるいは株安でドル円も崩れてくるというシナリオもあるのか。

ただ、ドル円マーケットは介入をみるまで上昇を続ける
=介入を催促する=ような動きとなるような気がします。
かといってここからドル円、買えないですよねぇ(ビビリです)

■今日、RBNZは金利を5.5%に据え置きました。6回合連続
NZ中銀、6会合連続で政策金利据え置き 「インフレ抑制に必要」
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/4OFPXY3XEVNOBISTCU2Q7BFU34-2024-04-10/
ニュージーランド準備銀行(RBNZ)声明
「全体としてリスクのバランスは2月の声明以来
   ほとんど変わっていないということで委員の意見は一致」

「サービスインフレの持続が依然としてリスクであり、
    商品インフレは依然として高止まりしている」

「世界成長が低迷する環境下で継続的な制限的政策が続けば、
    予想よりも急速なインフレ低下につながる可能性がある」

「金利を一定期間にわたって制限的な水準に維持することで、
   インフレ率を目標範囲内(1~3%)に戻すことが出来ると確信」
   
市場は引き続き8月の利下げを予想。
ただ、確率はこれまでの100%以上から92%に低下。
今年の利下げ幅予想は63bpから60bpに小幅に縮小。

■カナダも金利を5.0%に据え置くことを発表。
カナダ中銀、金利据え置き 利下げ時期示唆せず
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/EATHE3XTGBMAJEG7HBRQOAOCPA-2024-04-10/

NOTE
今夜の米CPIを受け、FRBの利下げ開始時期が秋以降に後ズレしたことで
欧州の利下げ折込みもやや低下しています。
そもそも明日の4月ECB会合は据え置き予想ですが、
次回6月の理事会での利下げ開始がコンセンサスでしたが
その折込みが80%程度まで低下しています。
⬇️
ECB利下げ見通し低下、米CPI後-関心はラガルド総裁会見に集中
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-10/SBQDXRT0G1KW00
円買い介入効果、市場で議論百出 「おおむね5円」とも
https://jp.reuters.com/opinion/forex-forum/CUT7WBCT6JIR3LQNIS3ECO7HVQ-2024-04-10/

日銀は予想外に早く利上げも、弱い円と輸入価格上昇で-ノムラ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-10/SBQBWMT0G1KW00

今日植田総裁は
「基調的な物価が徐々に2%へ収束していく見通しを持っている」としながらも
「基調物価が2%を大きく超えれば、急激な利上げが必要となる可能性がある」と
発言しているんですね。インフレが加速すれば金利を上げますよ、と。

ただし、これは為替操作が目的ではないと釘を差していますが。
⬇️
為替変動による直接的な政策の変更検討、「全くない」=日銀総裁
https://jp.reuters.com/economy/bank-of-japan/RYIR2WR3LNNFFET6IS2NJJBOLQ-2024-04-10/

日銀は為替水準を定めて政策決定はしていませんので当然ですが
年内インフレの加速があれば意外と早くに利上げがあるかもです。

■最初の利下げは英中銀か、英国債に割安さ「目立つ」-ジュピター
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-10/SBPV46T1UM0W00?srnd=cojp-v2
市場は英中銀が他の主要中銀よりも速いペース、
かつ大幅に利下げする可能性を依然として低く織り込んでいる。

というのはジュピターアセット、ピクテアセットマネジメントなど
一部ストラテジストやファンドマネージャーの見解。
米国は早く利下げしないといけないくらい景気が悪い、ということのようです。
まあ、ポジショントークのようですので話半分に。
短期金融市場は英中銀が最初に利下げに踏み切ることをそれほど確信していない。
英中銀による6月の0.25ポイント初回利下げの確率は70%
(ECBの折込みは今日低下したとはいえ80%)

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