亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

市場の関心は、中国と米国指標に移動。

2016年07月01日 23時20分16秒 | 金市場

30日は、カーニーBOE(バンク・オブ・イングランド)総裁が、EU離脱で景気見通しが悪化していると警戒感を口にし、8月の政策決定会合にて利利下げの用意のあることを表明。株式市場はこれを好感。FTSE100は、他国に先駆けてBrexit前の水準を上回ることになった。

その流れは昨夜はNY株にも伝播し、こちらはBrexitをきっかけに来週の雇用統計を待たずに7月の利上げ観測は霧消し、ポスト・キャメロン体制の発足が9月に入ってからということから、こちらも消えていた9月利上げをさらに追いやることになったと思われる。

そこでBrexitは取りあえず置いておいて、経済指標に目を転じようということで、間もなく発表される米6月のISM製造業景況指数に注目が集まる。アジア時間には同じ6月の中国のPMIも注目された。政府発表はかろうじて50を維持したものの、前月よりわずかに低下。マークイットが発表する同じ製造業PMIは、前月の49.2から48.6と4ヵ月ぶりの低水準であるとともに16カ月連続の50割れに。

安定しているかに見える中国の先行きが、金市場の次なる関心事。いずれにしても減速を示す中国の指標に、本日のアジアの時間帯の金は直ぐに上昇で反応し1320ドル近辺から10ドルほど水準を切り上げ1330ドル台に入っていた。その後も買い優勢の流れの中で、NYの時帯にイン。ISMの総合指数は前月より上昇し、市場予想も上回っていた。金市場では売りが優勢の流れに転じたか。

次は来週のISM非製造業景況指数が注目される。さすがにここに来て非製造業にも陰りが伝えられており、仮にそうならば逆に金は直近の高値超えに至るとみられる。


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