亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

日銀の追加緩和、金市場も身構えてはみたものの

2016年07月29日 20時12分41秒 | 金融市場の話題
日銀の金融政策決定会合。さすがに限られた弾は温存というか、それこそ弾薬庫が空になる事態を回避という感じ。そもそもECBもFRBも様子見を決め込む中で、この時期この環境で、ひとり派手な動きも取れずという感じ。それでも何もせずというわけには行かなかったのか、株価指数ETFを3.3兆円から6兆円に・・・・と。

かつて単独の機関として日本株の最大保有者は日本生命だった。それを質的異次元緩和の導入でいつしか日銀がトップの座に座った。これでさらに日生に水をあけることになる。もちろんこんなことは、日銀以外やっていないが、その国の株式の最大保有者が中央銀行というのもなぁ・・・と。今や日銀の後から出てきて“爆買い”したGPIF(公的年金)の存在があるのだけど。しかしETFの買いは2%の物価目標の達成にどれだけ役立つのか。

すでに債券市場(日本国債)を歪めてしまっているが、株式市場は参加者が多いのですぐにどうのこうのは、なさそうだが。

2%の目標というと、もう取り下げた方ほうがいいのではないかという指摘がある。引くに引けず出口が示せぬ政策が長引くほどに、外野(我々)は先を心配し守りを固める。

足元で原油がまた怪しくなっているが、WTIも30ドル台に入ってくると、また弱気論が台頭しそうだが、そもそも需給は緩いわけで、中国による戦略的な備蓄も終わったようで、そのあたりも関係しているのだろう。

かつて日銀の政策は、残念ながら一時を除き国際金市場の材料にはならなかった。それが今年1月のマイナス金利導入以降注目材料となってきた。中銀の金融政策の限界論的な部分で注目されているわけだが、身構えたものの今回は不発に終わることになった。


コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 需給統計up-date 金ETFの... | トップ | イベント型で1300ドル台に歩... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

金融市場の話題」カテゴリの最新記事