週明け24日のNYコメックスの金価格は小幅反落。マークイット調べの米製造業PMI景況指数が、1年ぶりの高水準ということで、ドルが全面高の中で、よく値を保ったという感じの展開。NY市場では、10月10日以降、日々の出来高は20万コントラクト(1コントラクト=100オンス)を下回るいわゆる“薄商い”が続いている。先週半ばからは15万コントラクトをわり閑散に売りもなければ買いもない・・・・結局、保ち合いという展開が続いている。
その中でも、ファンドの手仕舞い売り(買い越し残の減少)が続いて来た。ならば、さらに下押しがありそうだが、1250ドル台を維持するばかりか、1260ドル台で滞留という状況が続いている。目立たないものの、10月に入って以降の下げに反応した現物の買い引き合いが下値を支えているものとみられる。HSBCのレポートでは、今年に入って8月までの香港から中国本土への金輸出は555.3トンと前年同期比で15%増となっていた。
上半期の需給データでは、確かにインドの落ち込みが激しく、前年同期比で30%の減少。対して中国は10%減に収まっていた。それでも中国の輸入が前年比で15%も伸びたとするならば、中国に関しては問題はなかろう。インドは原油の値下がりで今年は経常収支の赤字が減っており、夏前にはトントンまで来ているので、貴金属輸入の規制緩和が期待されている。