施政方針演説をライブで見たが、報じられているように特に目新しいものはありませんでした。本格的にスピーチに入る前に、こちらもまず確認したのはプロンプター(スピーチ内容が話し手から見える透明板)を使っているか否かということだった。使っていたので、さすがに施政演説だから当然だろうな・・・と。そして、例のトランプラリーの起点となった“勝利演説”と似た感じだろうと・・・。
結局、自らの言葉に酔うような形で激しての過激発言に陥ることもなく、ここまで公約に掲げていることを再確認するとともに、強調したい項目はしっかり盛り込んだものとなった。つまり、全体的に無難に終わった。しかし、これといって新たに印象付けるものはなかった。
終了後の市場の反応も目立ったものはなく、10年で1兆ドルのインフラ投資を演説で確認したことを受け、長期金利が上昇気味に推移したこと。それにつられてドルがやや強含んだこと。ここから時間をかけて消化という感じで、判断は地元のNY市場に任せるということで、本日1日のNY株がどう反応するか見ものという展開。
ただし、日本株は上昇幅を拡大した。米積極財政を素直に評価ということと、米長期金利の上昇で日米金利格差の拡大を読んだ円安を好感してのものと思われた。
NY時間の午後から売られた金市場については、ダドリーNY連銀総裁の、追加利上げは切迫しているというニュアンスの発言に反応しており、トランプ演説よりもFRBの追加利上げの影響が大きい。ダドリー総裁はイエレン議長とほぼ足並みをそろえるハト派寄りの人物だけに、市場への影響力も他の連銀総裁よりも大きい。
3月は利上げナシと読んできたが、利上げへの布石を打ち始めたということのようだ。本日
は超ハト派のブレイナード理事の発言内容が個人的には大きな関心事になってきた。そして本日のETFがどう動くかということも。
上下に波乱の兆しの弥生3月。