予想通りの組合せで5月7日の決選投票が決まったフランス大統領選。そこで思い出すのが、そもそもトップで通過したマクロン候補だが、候補者になったこと自体に意外性があった。政治経験わずか4年で昨年の10月に声を上げた際には???出馬するの??という感じで、フランスの著名政治学者が候補者に残ったこと自体がサプライズで選挙戦のかく乱要因となり、選挙結果を見通すことが難しくなったとしていた。つまり名乗りを挙げたものの、候補者にはなれないと目された人物だった。
結局、右派と左派のみならず、中道で伝統的な主流政党である共和党、社会党の枠組みを超えたことで、新たな展開を求める有権者の支持を集めることになったのは、“政治経験なし≒何かが変わるのでは”というトランプ当選に似た部分がある。
しかし、それゆえの弱みがあるのも事実で、支持母体なしでのトップ通過は浮動票を集めた結果でもある。基盤のなさ経験不足が頼りなさに映り、棄権に回る有権者も増えるとの指摘もみられる。
意外といえば、急進左派メランション候補が選挙戦終盤に追い上げをみせ得票数を伸ばしたこともそのひとつだが、同氏は決選投票でのマクロン支持を表明していない。支持者に判断を委ねた形だが、ルペン陣営はその取り込みを狙うことになるのだろう。党首辞任という話が、日本時間の早朝にあった。
フランスはこの大統領選挙が終わった後に6月に議会選挙を控えており、そちらも要注目となるが、マグニチュードという点では5月7日が山になる。
なお、24日の欧米株価全面高の中で金ETFの残高は増加している。やはり、ETFへの資金流入が見られている。最大銘柄「SPDR(スパイダー)ゴールド・シェア」は先週19日木曜日に12㌧弱残高を増やし、翌日は6.5㌧減と荒れた出入りなれど、週明け2営業日でその減少分を取り戻している。NYコメックスの先物取引の出入りとは、趣を異にする動き。
シリアの事はロシアに、北朝鮮の事は中国に、それぞれ協力要請する事自体に欧米の勢力減退を感じてしまいます。