亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

ドル高が止まらない、23日が目先の節目となるか

2018年05月21日 20時57分26秒 | 金市場
ドル高が止まらない。4月下旬から先週中ごろ辺りまでは、ドル高というよりユーロ安が、結果的にドルを押し上げ、ドル・インデックス(DXY)を押し上げている印象だった。ばら撒き策を前面に打ち出したイタリアの新政権が登場しそうな雲行きに、近い将来、EU内でイタリア政府が矢面に立たされ、一悶着あるのは必至だろう。その点で、ここに来てユーロ売りの材料が域内の景気減速⇒ECB出口戦略の後退というものに、イタリア政局という政治要因が乗ってきたのが、ユーロ安をさらに後押し。そこに動きの鈍かったドル円の上げが先週末そして週明け本日と加速しているのが、新たな要素として加わった。

その結果DXYは、本日、ロンドンのオープニング(日本時間の午後遅く)にかけて94ポイント台を突破。昨年12月13日以来の高値に。この動きにNY金は、1281.20ドルまで突っ込んだ。当時は1250ドルを割れていたので、踏みとどまってはいる。為替も金市場も今月は、5月のFOMC議事録要旨が発表される23日が節目と見て来たが、果たしてどうなるか。

先週末のCFTCのデータでは、NY金のファンドの持ち高は、ネットの買い越しが(オプション取引に除き)287トンまで減少。これは1300ドル割れを見た5月15日までのデータ。昨年7月25日以来の低水準。15日までの1週間でファンドの新規の売り建て(フレッシュ・ショート)を55トン増やしていた。足元のDXYの状況から推測するに、さらに増やしている可能性あり。どこでコツンと来るか。もっとも、円建てでは、円安で相殺され、いつものように、目立った変化はなし。

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