亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

見かけ倒しのトランプ劇場、大山鳴動して、鼠(ねずみ)一匹

2018年06月12日 23時04分21秒 | 国際情勢

「市場の関心は、本日日本時間の午前10時から開催されている米朝首脳会談に移っている。ただし、この会談も国際政治の上では重大イベントではあるものの、会談が決裂し両国関係が以前のように非難合戦から米国による北朝鮮空爆を危惧させるよう事態に進まないかぎり、当面の国際金融市場への影響は限定的なものとなりそうだ」

・・・・・というのは、今朝書いた市況分析の抜粋だが、結局、米朝会談は、見かけ倒しの“拙速”ということになった。トランプ大統領は記者会見で、「時間不足」としていたが、そんなことは端からわかっていたことで、その上で完全非核化への楽観論を展開していたのはどこの誰だっけ??

世界外交の場で孤立状態にあった北朝鮮は、表舞台に登場にすることになった。双方ともに成果が欲しかったのはわかるが、何のことはない大幅に折れたのは米国側という印象が強い。とんだディール(deal)巧者だった。中身がないにもかかわらず、強引に“成果” に仕立て上げることに。こうした場合に使われるのが、「大山鳴動して、鼠(ねずみ)一匹」というものだろう。

市場の材料という点では、やはり今週は本日から開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)ということになる。

今年に入り2回目となる0.25%の政策金利(FFレート)の引き上げが確実視され、市場でも織り込み済み。問題は、今後の政策の方向性を示す“会合参加者の政策金利の想定分布”を示すドットチャートがどうなるか。足元の景気実態に沿った金利水準を表す「中立金利」をどう見るかについて議論が高まっており、一部に今回の利上げに反対する意見もある。この分布図の結果により年内残り何回の利上げが見込まれるかが判明することになる。それを受けパウエル議長が記者会見に臨むことになる。


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