亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

誰が、さらに売り乗せるのか

2018年08月17日 22時31分14秒 | 金市場
日本時間、今夜のNY金は1180ドル台半ばで推移中。前日比で横ばい。ドル・インデックス(DXY)は、高値保ち合い状態で、金の動きはそれを映したもの。

昨日はアジア時間の午前早く、日本時間の午前9時台にややまとまった売りに金は急落となった。1167.10ドルまで安値を見たが、これは2016年1月5日以来の低水準。売りが一巡するとショートカバー(空売りの買戻し)と見られる安値拾いの買いに反発となり、以降はそのまま横ばいとなった。結局は、1ドル安の続落で終了。

アジア時間の急落については、中国のファンドの売りとの話があるが不明。下げた時間帯からの推測と思われる。ただし、前日15日には中国国外の取引(オフショア)の人民元相場が一時1ドル=6.987ドルと昨年1月以来の安値まで売り込まれ、人民元建て金価格の押し上げにつながっていることから、否定もできずといったところか。

いずれにしても日足で見た場合、下ひげの長い線となったことで、底値圏で出やすいパターンとなった。16日は他の貴金属、銀、プラチナ、パラジウムも金の急落に連れ安状態で安値を記録し、いずれもその価格が16日の最安値となった。ただし、終値は金とは異なり、いずれも前日比でプラス圏での終了となった。プラチナは前日比12.60ドル、パラジウムは同37.60ドルの上昇で、それぞれ784.50ドル、874.80ドルで終了。その後の時間外での取引でも堅調に推移した。つまり、こっちは下ひげの陽線引けということに。

16日は、中国商務省の副部長が来週訪米し、8月22日にも米財務次官と通商を巡る協議をすると伝えられた。事務方の折衝で、この話し合いでの成果には期待薄ではあるものの、米株式市場などはこれを好感し上昇となった。したがって、プラチナやパラジウムの急反発も同一線上にあるものと思われる。

日本時間明朝に発表されるCFTCのデータでは、金はさらにショートが膨らんだと見られるがどうか。この先、誰が、さらに売り乗せるのか。



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