亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

結果より先行き

2018年12月17日 23時35分43秒 | 金市場

市場を取り巻くリスク要因は多いものの、ドルの強さとの綱引き状態の中で、ドルの強さが勝り金が押し下げられている。売りの主体は、NY金先物市場におけるファンドのプロフラム売りと見られる先週末14日は、一時1236.50ドルまで売られたものの、米国株大幅安などリスクオフ気運の高まりから終盤に買い戻された。しかし、プラス圏には浮上できず。ドル指数が昨年5月以来の水準となる97.71ポイントまで上昇したことによる。ただし、現時点でNyの通常取引が始まって1時間ほど経過しているが、ドル安傾向の中で金は反発というわかりやすい流れとなっている。

まもなく米国株の取引が始まるが、米国の各種経済指標に好調なものが多いにもかかわらず株が売られることが、リスク要因となっている。

週末に発表された11月の米小売売上高は、(自動車やガソリン、建材、食品サービスを除いた)コア指数が前月比で+0.9%と市場予想(+0.4%)を小幅に上回り、かつ前月分が+0.3%から+0.7%へと0.4ポイントの大幅上昇修正となった。足元の米個人消費の強さ、クリスマス商戦の強さを思わせる。これを受け、アトランタ地区連銀が独自モデルから発表しているGDP予測(GDP Now)の10-12月期は、年率換算2.5%から3.0%に大幅に上方修正された。

にもかかわらず、米国株は世界景気の減速懸念から大幅安状態に。押し上げられたのはド
ル指数(DXY)。結局、14日午前の中国の指標、午後のユーロ圏の指標の悪化に押し切られたような形で下落した。米国の良さは既に織り込み済み、問題は結果より先行きという市場の判断だろう。ならば、こうした中で今週のFOMCは、どんなメッセージを発するのか。




コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ECBも織り込み済み、後はFOMC | トップ | FOMC直前の株の大幅安 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

金市場」カテゴリの最新記事