亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

すでにNY株は戻り一巡モード

2019年02月11日 17時06分40秒 | 金融市場の話題
週末8日のNY金は、6営業日ぶりの反発となったが、目立った材料はなし。1週間にわたり弱含みに推移し、前日は1306.4と一時1310ドル割れを見たものの押し目買いが入り、引け味が良かったことから、この日は前日から米中交渉に対する楽観論が急速に後退し株式市場を中心にリスクオフ気運が広がる中で、自律的に反発といったところ。前日比4.30ドル高の1318.50ドルで終了。週足は3週間ぶりの陰線。先週は、金ETFの最大銘柄「SPDR(スパイダー)ゴールド・シェア」の残高の減少が目立った。5営業日中3営業日減り、合計15.62トンとまとまって売られた。

米政府機関閉鎖の影響で、CFTCのデータ公開が遅れておりNYコメックス金のファンドのポジションのデータは、先週末にやっと1月8日時のものが発表されたところ。今週末15日に米国政府のつなぎ予算が切れるが、それまでの合意が成らなければ、また閉鎖ということに。閉鎖になった場合でも、1月22日分までのデータは行為されるが、ここまでの相場の後講釈の素材との位置付けになる。もっとも、為替やその他のデータも同じように発表が遅れている。

米系メディアが10日までに報じるところでは、つなぎ予算成立の見通しは立っていない。再閉鎖となると、さすがに慣れが生じている金融市場も、ネガティブな反応を見せるだろう。米中も米朝も、結果が欲しいトランプ大統領に対し、取り巻きがいかに実のあるものにするかという点で、右往左往という印象だが、市場の反乱を恐れるばかりに中途半端な結果にならねばいいが。まさに政治マターは不確実性の極み。週末のNY株はすでに戻り一巡モード。

華人圏の春節休暇は昨日で終わり、本日から取引開始。中国商務省が発表した、(2月4日~10日の)春節消費は、前年比8.5%増とされる。05年に統計を取り始めて以降、伸びが一桁台になったのは初めてとされる。先月末に昨年末まで上海に住んでいた人(直近でも中国関連の書籍を上梓した人物)と話す機会があったが、景気の減速感は大きいと言っていた。

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