亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

中銀の資産分散 静かに進むドル離れ

2019年02月12日 23時56分59秒 | 金市場
昨日、2019年1月末の中国の外貨準備が発表され前月末比152憶ドル増の3兆879億ドルだった。3か月連続の増加となる。先月2018年12月のデータ発表に際し、金の持ち分がわずか10トンだが増えていて注目を集めていた。2年2カ月ぶりの増加だった。外貨準備にカウントされる人民銀行の金保有量は、2016年10月を最後に変化は見られていなかった。海外への資本逃避と人民元安を抑える目的で外貨取得に制限がかかっていた折でもあり、人民銀行自体も金の取得を見合わせているとされた。ただし、事態の落ち着きとともに早晩再開されるであろうとみられた。外貨準備に占める金の比率が、2%台と日本並みの低さだったことも、将来の中国の買い増し見通しを支えていた。

しかし、変化なく時間は経過。最近では市場の関心も薄れていた。その間に2016年当時は、250トンほど中国より持ち分が少なかったロシア中銀が金準備をコンスタンスに増やし、ついに2018年に中国を追い抜いたどころか、逆に200トン近く上回るということが起きていた。わずか10トンだが中国の持ち分の増加が見られたのが、年始に発表された12月の持ち分だった。その後、ワールド・ゴールド・カウンシルのデータから2018年の公的購入(中央銀行の買い)は年間ベースで651トンと1971年以来の最高となっていたことが判明。昨日発表されたデータでは、人民銀行の持ち分は12トン増えていた。これで1864トンとなる。

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