米財務省が13日に発表した2019年暦年ベースの財政収支は、アメリカひとり勝ちとされる好況や記録的な低失業率の中ながら、歳入が0.4%減少となっていた。
歳入は3兆3300億ドル(約366兆円)、一方、歳出は4.4%増加し4兆2000億ドル(約462兆円)に。その結果、予算上のギャップつまり赤字は8730億ドル(約96兆円)に拡大。前年比で28.2%増。2012年以来の赤字の規模に。
ちなみに米国の年度は10月から翌年9月末で、繰り返すが今回のデータは暦年ベースのもの。言うまでもなく、企業をメインにした大型減税の影響が歳入減に反映され、一方、軍事費などの増加が圧迫要因となっている。FRBが利上げを続けたこともあり、国債の金利(クーポン・レート)も上昇、政府の利払い負担も上がっている。対中関税大幅引き上げによる税収増が秋に見られたが、焼け石に水。しかし、なければもっと赤字は膨らんでいた。
もっとも、政府見通しを違える形での財政赤字の拡大は予想されており、それが現実のものになったということ。13日はFOMCメンバーでタカ派で知られるクリーブランド連銀のメスター総裁が講演で、米国の債務は長期的には持続可能ではないとしたが、他のメンバーも同じような指摘をしている。いずれ景気の減速、後退期がやって来るのは避けられないが、その際にさらに財政赤字の拡大は加速することになる。経常収支の赤字をドルの回転で賄っているのがアメリカなので、「双子の赤字」への関心の高まりはドル安要因につながることに。これは、古典的ともいえる金市場の関心事でもある。
歳入は3兆3300億ドル(約366兆円)、一方、歳出は4.4%増加し4兆2000億ドル(約462兆円)に。その結果、予算上のギャップつまり赤字は8730億ドル(約96兆円)に拡大。前年比で28.2%増。2012年以来の赤字の規模に。
ちなみに米国の年度は10月から翌年9月末で、繰り返すが今回のデータは暦年ベースのもの。言うまでもなく、企業をメインにした大型減税の影響が歳入減に反映され、一方、軍事費などの増加が圧迫要因となっている。FRBが利上げを続けたこともあり、国債の金利(クーポン・レート)も上昇、政府の利払い負担も上がっている。対中関税大幅引き上げによる税収増が秋に見られたが、焼け石に水。しかし、なければもっと赤字は膨らんでいた。
もっとも、政府見通しを違える形での財政赤字の拡大は予想されており、それが現実のものになったということ。13日はFOMCメンバーでタカ派で知られるクリーブランド連銀のメスター総裁が講演で、米国の債務は長期的には持続可能ではないとしたが、他のメンバーも同じような指摘をしている。いずれ景気の減速、後退期がやって来るのは避けられないが、その際にさらに財政赤字の拡大は加速することになる。経常収支の赤字をドルの回転で賄っているのがアメリカなので、「双子の赤字」への関心の高まりはドル安要因につながることに。これは、古典的ともいえる金市場の関心事でもある。