亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

NY株は戻り高値更新、NY金は仕切り直し

2019年04月17日 19時14分19秒 | 金市場
世界的なリスクオン・センチメントの広がりの中でNY株は戻り高値を更新。米国主要3指数の中でS&P500種は、昨年9月につけた過去最高値まで1%未満のところまで接近する2907.06で終了。ナスダック総合株指数も終値ベースで昨年10月以来となる8000ポイント台での終了となった。まさにリスク資産が選好される中で、安全資産とされる金が売られることになった。

強弱感が分かれるテクニカル上の節目となると、ちょうど100日移動平均線が1290ドル手前に位置していたが、それを明確に割り込んだことでファンドの売りが膨らむことになった。そのまま1280ドルに接近。これも割り込むと、ロボット・トレードのストップロスを誘発。1280ドル割れではさすがに買いが見られ売り買い交錯状態となるも、反発力は弱くそのまま1270ドル台で取引を終了した。結局、前日比14.10ドル安の1277.20ドルで終了。終値ベースでは、昨年12月26日以来の安値水準となる。貴金属全般が売られ、シルバーも昨年12月26日以来の安値で終了となった。ただし、為替要因で円建て国内価格には大きな変化なし。

欧州中央銀行(ECB)の複数の政策当局者が、中国の経済成長鈍化や貿易摩擦などから、(公表済みの)ECBの経済見通しが楽観的過ぎるとみているとロイターが報じ、ユーロが対ドルで売られ(ドル高)金市場には弱材料となったことも下げのきかっけとなったという指摘があるが、あえて言えばという感じ。株を買ったほうが儲かりそうだという流れ。

株高の一方で、米国がらみでは相変わらず減速を示す指標の発表が続いている。米連邦準備理事会(FRB)が発表した3月の鉱工業生産指数は、前月比で0.1%の低下となった。市場予想は0.2%の上昇となっていたので、予想外の低下ということに。製造部門は前月から横ばいとなったが、四半期ベースでは年率で1.1%低下して2017年7-9月期以来のマイナスとなった。

本日アジア時間午前に発表された中国の1-3月期GDPは、前年同期比で+6.4%となった。前期比では横ばいだが、減速に歯止めがかかったとして、株の買い材料に。1-3月期の工業生産は前年同期比で+6.5%と18年通年の+6.2%から加速していた。大本営発表だが、それを受け入れて判断するしかないということで。。


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