亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

共産党中央政治局会議声明に反応した上海株

2019年04月22日 23時03分59秒 | 金融市場の話題

週末には10連休に突入ということで、ニュースなどでは、すでに休みモードを感じさせるムードが漂っている。もっとも10連休ではない人も結構多く、また旅行となっても“混む上に高い”となると見合わせようということのようだ。こっちはNYが開いているので、毎日レートチェック。それでも世間が休みなら電話も掛かってこないし、時間には比較的余裕が生まれるので、この機会に“捨てる”を主目的に資料整理や掃除をやろうかと。普段できない仕事以外の各種作業や雑務もあるし、それを考えると10連休も悪くはない。マーケットからみは、不測の価格変動に備え割り増し担保やらなんやら結構大変のようで。

先週末は、イースター・マンデーで開いているのは日本と中国だけだった。今日は引き続き欧州は休み。したがって出来高も薄くなりそう。

本日の中国株、上海株(上海総合指数)は1.7%安。このところ騰勢を強め上昇が目立っていたが、急反落のイメージ。さすがに利食い売りが出たということだろうが、場況を読んで、ほぉ、なるほど!と。19日に中国共産党が「中央政治局会議」を開いたそうで、その話し合いでの決定事項を表す、いわば「FRB声明文」のような文章で雇用や金融などの安定を掲げる文言が削られたらしい。その一方で、構造改革が強調されたとのこと。不良債権の処理を掲げ、ノンバンクがらみの融資を締め上げていた昨年までの中央政府の方針の復活を思わせる文言に、市場は一気に警戒を高めた。追加の経済対策は大した規模にはならないのではないか・・・と。
そうなるとここまで予想以上に上げた相場ゆえに売り先行の流れに転じ、次第に益出し売りが増えた結果、前日比で1.7%下落で取引を終了したようだ。

昨年来の中国景気の減速の背景に、政府主導の正常化を掲げた資金回収、バランスシート調整の促進があった。いうなれば、利上げを重ね粛々と(機械的な)資金回収を図っていたFRBとNY株の相関性につながるものがある。要は、締めたから中国株は下げ、景気も減速傾向を強めていた。共産党の中央政治局会議が発表した決定事項は、方針を示し市場に影響を与えるという点で、いわばFRB声明文のようなものと言えそうだ。

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