亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

やはり持ち高を増やしたファンド 

2020年07月07日 20時19分42秒 | 金市場
独立記念日の連休明けのNY金は、高値保合(もちあ)いのレンジ取引となっている。米国50州の39州で新型コロナ感染者数が増加、特に16州では1日の感染者数が過去最多を更新するなど猛威を振るう中で、安全資産として金は買われるのは、感染終息の誤算はそのまま財政とFRBの負担が増すことを意味することによる。国立アレルギー感染症研究所のファウチ博士は、第1波の途中としているが、確かに下火になっていたのはNY州など限られた州だけなので、第2波ではないという認識に。ブラジルでは、ついにボルソナロ大統領が感染との話が流れている。米国もこの独立記念日でもクラスターが発生したところも出そうで、ファウチ博士の危機感は非常に強いが、ホワイトハウスは相変わらずのスタンスで、事の顛末はどうなるか。

昨日から中国株の上昇がにわかに注目され、意外にも世界同時株高にまでつながった。代表的指数となっている上海総合指数は本日は、12ポイントほどの上昇にとどまったが、前日の5.7%高を含め、6営業日続伸で7月に入ってからの上昇率は13%に上る。景気回復と政府による市場活性化策への期待が買いの背景とされるが、昨日は政府系メディアが第1面で株式投資を後押しする論説を展開し、証券各社のアナリストも強気見通しを流したとされ、一部で官製相場との指摘も出ている。香港国家安全維持法の施行とタイミングが符合することから、政治的な背景を指摘する見方もある。人民元も対ドルで昨年12月以来の上昇となった。

そんな中で独立記念日の連休で発表が遅れていたCFTCのデータが週明けに公表され、やはりファンドが買い持ち(ロング)を増やしていた。3週連続の増加でネット重量換算で計130トンほど買い増した。この買いが1800ドル突破の原動力になった。ETFの買いで支えてきて、ファンドが高値を取るパターン。内部要因の今週の見どころは、切り上げ水準でETFがどこまで付いてくるかにある。



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