スイスのバーゼルで開催されたウオッチ&ジュエリーの祭典「BASELWORLD 2015」。カシオブースの様子とバーゼルスペシャルモデルの時計に関する情報は、すでにお伝えした通りだが、実はまだ公開していない情報と写真があったのだ。それは、金色に輝くG-SHOCK「DW-5000」。なんと、ケースもバンドも18KTという、文字通りのゴールドモデルなのである!

「永遠の価値」を追求した究極のG-SHOCK

「発売する予定はないのですが……」といいながら、カシオの広報担当者が厳重に施錠されたセキュリティボックスから取り出してきたのが、ゴールドのDW-5000だった。

さすが金無垢、ずっしりと重い!

開発のキーワードは「永遠の価値」。究極のメタル素材である「金」と、究極のタフネス・ウオッチ「G-SHOCK」。その融合をコンセプトに、G-SHOCKの生みの親である伊部菊雄氏が自ら陣頭指揮を執り、開発を行った。なお、設計には女性の技術者を起用。女性らしい細やかな配慮と感性で、素材の持つ高級感や美しさ、強度などを最大限に生かしつつ、G-SHOCKとして成立するための仕様と構造を再検討したという。

【左】ベゼル部分のヘアライン処理とミラー面のケースサイドの対比など、高級時計に見られる手法を散りばめている。【右】記念碑よろしく刻まれた伊部氏のサイン。実は、伊部氏はこれをかなり恥ずかしがっているとか……

機能面では、「金」の重量に耐えられる新しい耐衝撃構造を新たに開発。G-SHOCK独特の中空構造はもちろん、世界6局の標準電波を受信する「マルチバンド6」に対応、太陽光で発電駆動するタフソーラーも搭載されている。ただし、「金」という電波を遮蔽しやすいケース素材のため、アンテナの感度は通常製品より高い(1点モノのため、評価はしていない)。

裏ぶたがビス留めのDW-5000に対して、こちらは高級感のあるねじ込み式を採用。完全な一品物であり販売される製品ではないため、製品番号やシリアルはなく、大きく「伊部菊雄」「DREAM PROJECT」、その下方には「18KT」「2015」と刻まれている。

バンドも、パッと見の印象こそDW-5000のそれを思わせるが、素材特性の違いから構造は完全に別物。しかも、あらためて考えてみるとDW-5000のメタルバンドモデルは存在しない。その視点からも、これは初にして現在唯一のアイテムなのだ。

究極×究極。伊部氏によれば、それは新しい可能性の発見でもあるとのこと。今回はメタル素材としての究極の形をテーマとしたが、別の考え方をするなら「構造面の究極の形」もあるかもしれないという。

【左】液晶のスクリーンカラーもゴールド。絶妙の統一感! 【右】バックルは、三つ折れ式無垢バックル

18KTのゴールドモデルと聞くと、どんな成金趣味のお遊びかと思わず苦笑いする方もいるかもしれない。が、写真を見ていただけばひと目で分かるように、実物は非常に上品で美しく仕上げられており、まさしく「究極の」G-SHOCKに相応しいタイムピースだった。当然ながら非売品で、「もし価格を付けるとしても、使用されている原材料費だけでとんでもない額になる」(カシオ広報)とのことだが、世界は広い。このクオリティならそれでも欲しい、という声は少なからずあるに違いない。