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輝く技巧 気分は涼好 安江金箔工芸館で企画展

2020年8月20日 05時00分 (8月20日 10時30分更新)
金箔を全面に張った「かきつばた図屏風」(右側)などの美術工芸品が並ぶ会場=金沢市東山の安江金箔工芸館で

金箔を全面に張った「かきつばた図屏風」(右側)などの美術工芸品が並ぶ会場=金沢市東山の安江金箔工芸館で

  • 金箔を全面に張った「かきつばた図屏風」(右側)などの美術工芸品が並ぶ会場=金沢市東山の安江金箔工芸館で
  • 前史雄さんの「沈金鯉の図硯箱」=金沢市東山の安江金箔工芸館で
 金箔(きんぱく)や金粉を用いた作品を集めた企画展「夏の美術工芸」が、金沢市東山の安江金箔工芸館で開かれている。館の所蔵品から絵画や漆芸品、陶磁器など25点を紹介。植物や水をテーマに「涼」を感じられる作品も目立つ。展示は9月27日まで。(阿部竹虎)
 「かきつばた図屏風(びょうぶ)」は明治時代の作品で、江戸に生まれ金沢に転居した山本光一(こういつ)が尾形光琳の代表作を模写。金箔を全面に張った下地に花や葉を描いた。
 近現代の作品では、漆器の装飾技法「沈金」の重要無形文化財保持者(人間国宝)、前史雄さん(輪島市在住)の「沈金鯉(こい)の図硯箱(すずりばこ)」(一九八〇年)を展示。漆器の表面に細かな傷をつけ、金粉を押し込んで磨きを掛ける技法により、コイが泳ぐ姿を生き生きと表現した。
 このほか、熱したガラスに金箔を張り付けた「飾筥(かざりばこ)『かぐや姫』(ガラス)」(九六年)は、竹林に花が舞っているような爽やかさ。和紙に金箔、銀箔を裏張りして細断した糸を使った能装束もある。
 学芸員の吉田伸宏さんは「金が美術工芸品に多様に使われていることを知ってもらう機会になれば」と話している。
 入館料は一般三百十円、六十五歳以上二百十円、高校生以下無料。開館時間は午前九時半〜午後五時、受け付けは同四時半まで。会期中無休。
 九月十九日午後六時からは特別企画として、マリンバ奏者による演奏会「きらめきコンサート」を開く。参加料は入館料を含めて五百円。定員四十人で、一日から電話で事前予約を受け付ける。(問)安江金箔工芸館076(251)8950
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