香港宝飾品最大手の周大福、純利益ほぼ倍増 金製品が好調
香港の宝飾品販売最大手、周大福珠宝集団が26日発表した2013年4~9月期決算の純利益は前年同期比92%増の35億910万香港ドル(約460億円)とほぼ倍増した。金価格の下落で相対的な値ごろ感が強まった金製品への需要が急増したため。中国の習近平国家主席が打ち出した「反腐敗」による高額贈答品需要の落ち込みを帳消しにした形だ。
売上高も前年同期比48%増の377億6810万香港ドルと大幅な増収増益だった。香港で同日記者会見した鄭家純主席は「金製品の売れ行きが理想的だったのが主因」と、同社の主要な顧客である中国本土客による金製品購入が収益拡大に直結したとの見方を示した。
同社の金製品の販売額は246億3400万香港ドルと74%増えた。売上高に占める比率も前年同期の55.5%から65.2%に上昇。既存店売上高の増減率も前年同期の1.7%のマイナスから、33.2%のプラスに転じた。鄭主席は来年3月末までの下半期の見通しについて「安定した成長を維持できる」と先行きへの強い自信ものぞかせた。(香港=川瀬憲司)