中国の金需要、今年は横ばいかやや弱含みに=業界団体

中国の金需要、今年は横ばいかやや弱含みに=業界団体
 6月19日、中国黄金協会の宋会長は、中国の民間部門の金需要は昨年世界一になったが、今年は横ばいか若干弱含むとの見通しを示した。ミュンヘンで3月撮影(2014年 ロイター/Michael Dalder)
[バンクーバー 19日 ロイター] - 中国の民間部門の金需要は昨年インドを抜き世界1位になったが、今年は横ばいか若干弱含む見通しだ。19日、業界団体である中国黄金協会の宋キン会長が述べた。
宋会長によると、宝飾用の需要は引き続き堅調だが、さらなる価格下落への懸念から金投資は昨年ほど投資家の人気を集めていない。
19日の金相場はドル安もあり約3%高の1オンス1310ドル台まで上昇したが、昨年初来では22%の下落、また2011年9月につけた最高値との比較では3分の2にとどまっている。
「金需要は良くて横ばい、もしくは若干弱含むかも知れない。それでも1000トン以下ということはないでしょう」と宋会長はバンクーバーで開かれた業界コンファレンスで語った。
中国黄金協会の統計では、中国の金需要は昨年41%伸びて1176トンだった。しかし2014年第1・四半期は伸び率が0.8%に減速、需要量は323トンだった。金地金(延べ棒)の需要が44%減となり、30%増加となった宝飾用の需要を相殺する形となった。尚、金地金は投資以外に贈答用の需要がある。
第2・四半期の統計は来月公表される予定。
米連邦準備理事会(FRB)の金融緩和縮小で安全資産としての金の魅了度が相対的に低下、金価格に連動したETFも多額の資金が流出していたが、中国の堅調な需要が金相場を下支えしてきた。
経常収支の悪化からインド政府が金の輸入を制限したことによる需要減を、中国の需要増が吸収して来た面もある。

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