中国の金輸入、2014年は規制強化で400トン減少も=コンサルタント

[ロンドン 3日 ロイター] - 貴金属取引のコンサルティング会社、プレシャス・メタルズ・インサイツ(香港)は3日、中国の金輸入の2014年見通しを発表、金担保融資に対する政府の規制強化や国内需要の落ち込みから最大で400トン減少する可能性があると指摘した。
昨年コモディティ関連融資の規制を強めた中国当局だが、今年は金担保融資の規制に向けて動き出していると同社ディレクター、フィリップ・クラプウィク氏は指摘している。
クラプウィク氏はまた、香港経由の金輸入量が昨年1月以来の最低を記録するなど金の輸入がこのところ減少を続けていることを考えると、金担保融資はすでに一部巻き戻されていると指摘した。
2014年通年では、中国の金輸入は300トンから400トン落ち込み、最大で22%の減少になる可能性があるという。
「好調だった2013年に比べ、加工需要が落ち込んでいることに加え、金担保融資やその他の金関連取引の規制が強化されていることから、2014年の金輸入は減少が必至だ」とクラプウィク氏は3日のロイター・グローバル・ゴールド・フォーラムで述べた。
クラプウィク氏はさらに「統計に表れない水面下の取引も含めると2013年の中国の金輸入は1800トン近辺だったと推定されるが、同じベースでも今年は間違いなく数百トン減るということだ。非公式取引での需要減も今年の金市場の悲観材料で、現在の需要は底としては脆いかもしれない」との見通しを示した。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab