岡山大、赤外線反射せずほぼ吸収する金を開発
■岡山大学 石川篤助教は理化学研究所の田中拓男准主任研究員らと共同で、赤外線を反射せずにほとんど吸収する金を開発した。金はよく赤外線を反射するが、表面に高さ80ナノ(ナノは10億分の1)メートル、幅1.5マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルの凹凸を帯状につけることで、反射する赤外線を打ち消し合うようにした。
この金の表面に物質をくっつけて赤外線を当てると、金が暗くなるため、微量の物質でも目立つ。大気汚染物質のセンサーなどに応用できるとみている。
実験では金に炭化水素を付着させ、直径約3マイクロメートルに細く絞った赤外線を当てた。当たった領域で約100万個の炭化水素の分子を検出できた。