スイス当局、貴金属価格操作の疑いで大手銀行への捜査開始

スイス当局、貴金属価格操作の疑いで大手銀行への捜査開始
 9月28日、スイスの公正取引当局WEKOは、貴金属市場での価格操作の疑いがあるとして複数の大手銀行に対する捜査を開始した。2014年11月撮影(2015年 ロイター/Leonhard Foeger)
[チューリヒ 28日 ロイター] - スイスの公正取引当局WEKOは28日、貴金属市場での価格操作の疑いがあるとして複数の大手銀行に対する捜査を開始した。
初期段階の捜査によると、呼び値スプレッドにおける談合にかかわった可能性があるのはUBS、ジュリアス・ベア、ドイツ銀行、HSBC、バークレイズ、モルガン・スタンレー、三井物産<8031.T>。
WEKOの広報担当者によると、捜査の結果は2016年か17年にまとまる予定だという。
ロイターの取材に対して、UBSのスポークスマンはコメントを控えた。その他の銀行からのコメントは、現在のところ得られていない。
貴金属や外国為替市場についてはここ数年、金融機関などが不正操作の疑いで捜査の対象になる例が続いている。スイスの連邦金融市場監督機構(FINMA)は昨年、UBSに貴金属値決め指数を不正操作する「明白な企て」があったと認定。今年5月には、米司法省や米連邦準備理事会(FRB)などの当局が、外国為替相場の不正操作問題をめぐって、欧米の金融機関6社に対し約60億ドルの罰金を科している。
*内容と写真を追加して再送します。

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