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金は5月だけで100ドル下落-米金融当局者の一斉射撃でドル上昇

  • 9営業日続落で、金価格は1オンス=1200ドルを割り込む
  • 重要なリスクは米利上げが「2回かどうかだ」とUBSのゴードン氏

金は絶体絶命のピンチにある。30日には1オンス=1200ドルを割り込み、1カ月足らずで約100ドルの値下がりとなった。米連邦準備制度の政策当局者が米利上げの見通しを次々に表明し、ドルが勢いづいたためだ。

  ブルームバーグの集計データによると、30日の金価格は一時1%安の1199.80ドルと2月17日以来の安値を付けた。終値は1204.95ドル。英米の休みで取引が閑散となる中で、金は9営業日続落し、記録上で最長の下落となったことがブルームバーグのデータで示された。5月2日には1303.82ドルと、1年3カ月ぶりの高値を付けていた。

沈む金相場

  イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が27日、米経済の力強さに伴い追加利上げが正当化されるとの認識を示し、それまでの他の当局者の発言内容を確認したことが金価格に対する逆風となった。UBSグループは26日、年内に2回の米利上げで金は値下がりすると警鐘を鳴らした。

  UBSウェルス・マネジメントの商品・為替担当エグゼクティブディレクターを務めるウェイン・ゴードン氏は30日のシンガポールでのインタビューで「当面の重要なリスクは利上げが1回ではなく2回かどうかだ。われわれは9月と12月の2回利上げを予想している。今後の統計次第だ」と語った。

原題:Fed Fusillade Sends Gold to $100 Loss This Month as Dollar Rises(抜粋)

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