NY金2カ月ぶり高値 メキシコ関税で資金流入
金の国際価格が急伸し2カ月ぶりの高値となっている。前週末にトランプ米政権がメキシコ政府への追加関税の導入を発表。市場がリスク回避の動きを強め、安全資産とされる金が買われた。米中の対立が長期化し、世界の景気を下押しするとの警戒感から株式相場が崩れ、逃避した資金が金相場を押し上げている。
国際指標のニューヨーク先物は日本時間3日時点の時間外取引で1トロイオンス1320ドル前後と3月末以来の高値で推移する。トランプ米政権がメキシコに追加関税を課す方針を発表した後、節目となる1300ドルを突破。その後、米中対立への警戒感で不安定な米国株が一段と下落するなか、金は上値を切り上げている。
金融市場の安全資産需要は根強く、米10年物国債の利回りは1年8カ月ぶりの水準まで低下(債券価格は上昇)。金利のつかない金にも資金が流入しやすい環境になっている。