新興国市場への投資で伝説的存在であるマーク・モビアス氏は、ビットコインなど仮想通貨の存在が金(ゴールド)の価格を引き上げると考えている。ブルームバーグの20日のインタビューの中で、モビアス氏が語った。

モビアス氏はインタビューの中で、金は長期的に上昇し続けるとの見通しを示し、「素直に言って、どんなレベルでも(金を)購入するべきだ」とまで述べた。

このような金の上昇は世界各国の中央銀行による金利引き下げが影響したとの見方だが、ビットコインのような仮想通貨も一役買っているという。

「新しい通貨が登場している。私はこれらを『サイコ通貨』と呼んでいる。なぜなら、ビットコインやほかのサイバー通貨を信じるかどうかは信仰の問題だからだ。そのような通貨の上昇に伴い、リアルなハードアセットに対する需要があり、そこには金も含まれる。なぜなら金は資産だけではなく、通貨にもなり得るからだ」

モビアス氏は過去にもビットコインについて発言している。5月には、マネーを匿名化したいニーズから仮想通貨に一定の需要があるだろうと語っていた

また7月には「まだビットコインは買っていない」としつつ、「最終的にみんなが(ビットコインを)信用するようになり、成長を続ければ、私は買い手に回らなければならなくなる」と述べている

【関連記事:新興国投資で伝説的な存在 モビアス氏が仮想通貨ビットコインの価値を見直す

【関連記事:伝説の投資家モビアス氏、仮想通貨ビットコイン購入の条件に言及

ビットコインと金の関係に関心集まる

金(ゴールド)とビットコインとの関係はここ最近、注目されているポイントだ。

今月7日には、ブルームバーグが金とビットコインの相関関係が増していると伝えた。また仮想通貨分析企業のメサーリは、ビットコインが2008年の金融危機後の金と同じ値動きをしているとも指摘している

米中貿易戦争や世界経済への不透明感が高まる中で、ビットコインが金や米国債と同じような安全資産とみなされるようになったという見方も出ている

【関連記事:仮想通貨ビットコインと金(ゴールド)の相関係数、ここ3ヵ月で急増

【関連記事:「仮想通貨ビットコインは2008年後の金と同じ動き」メサーリ研究者

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版