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HSBC、金で1日に200億円超失う-ロックダウンで混乱 (訂正)

訂正済み
  • 3月後半のニューヨークとロンドンの相場かい離で大打撃
  • 損失2億ドル、HSBCモデルで想定する最大損失を大きく上回る

英銀HSBCホールディングスは3月、金取引で1日に約2億ドル(約210億円)を失った。金市場が混乱し、ニューヨークとロンドンの相場が大きく乖離(かいり)したあおりを受けた。

  2億ドルはHSBCやJPモルガン・チェースなどの大手銀行が金取引での1年間の利益として目指す額で、これを1日で失うのは異例だ。HSBCがバリュー・アット・リスク(VaR)モデルで想定する1日の最大損失額を大きく上回る。

  損失の大きさは、新型コロナウイルス感染阻止のロックダウンで精製や金現物の輸送が妨げられた3月後半の金市場の混乱を浮き彫りにする。

  ニューヨークの金先物相場とロンドンの現物価格の差は通常、オンス当たり数ドル以内だが、問題の日には一時70ドルに拡大し、ニューヨークの先物とロンドンの現物のポジションを使った「エクスチェンジ・フォー・フィジカル(EFP)」と呼ばれる取引を活発に行う銀行に打撃を与えた。

  HSBCは金市場混乱で損失を被ったことを先の届け出で開示していたが、今週公表した1-3月の日次のトレーディング損益を示すチャートで損失規模が明らかになった。

  HSBCはコメントを控えた。

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原題:HSBC Lost About $200 Million in One Day on Gold Market Turmoil(抜粋)

(1段落目の固有名詞の表記を訂正します)
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