WRAPUP1: 4月インド貿易赤字は金の輸入急増で大幅拡大 CPIは鈍化

 [ニューデリー 13日 ロイター] インド政府によると、4月の貿易赤字は金の輸入急増を受けて大幅に拡大した。一方、消費者物価指数(CPI)の伸びは鈍化した。
 4月の貿易赤字は、前月比72%以上増加し178億ドル。世界的な価格下落で個人が金購入に走ったことが響いた。
 4月の金・銀の輸入は、前年同月比138%増の75億ドルだった。
 インド中銀は今月、政策金利の25ベーシスポイント(bp)引き下げを決定。高水準の経常赤字はインド経済にとって最大のリスクとの認識を示した。
 また、経常赤字とインフレ高進リスクにより、追加の金融緩和の余地はほとんどないとの見解を明らかにしている。
 インドの2012年10─12月期経常赤字の対国内総生産(GDP)比率は、過去最高の6.7%に上昇した。
 一方、4月のCPI上昇率は前年同月比9.39%で、2012年2月以来の低水準となった。伸びの鈍化は2カ月連続。
 食品価格の上昇率は前年比10.61%。3月は12.42%だった。
 14日発表の卸売物価指数(WPI)は、ロイター調査では前年比5.50%上昇と2009年11月以来最も低い伸びが予想されている。
 ノムラの13日のリサーチノートは「CPIとWPIの伸び鈍化に加え、成長率も依然として低迷していることから、今年はこれから合計で50bpの利下げがあると予想する」としている。

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