2023年3月27日月曜日

 ●ドイツ銀の株価急落、一時15%安-欧州銀行業界への不安再燃
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-24/RS0R17T0G1KW01
・Tier2劣後債を早期償還すると発表。
・バランスシートの強さに対する投資家の信頼強化を意図
                                                するものだが、CDS急上昇
ドイツ銀行のCDFが上昇し再び銀行破綻リスクに伴うリスク回避相場となるか?
と緊張も走りましたが、米主要株価インデックスはプラス圏に浮上しクローズ。 

【米国市況】株は続伸、ドイツ銀誘発の銀行売りが反転-円上昇は失速
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-24/RS1J1FT1UM0W01?srnd=cojp-v2
~金融業界全般の動揺で利益を上げようとするヘッジファンドの動きが指摘されている。

CDS急上昇はヘッジファンドによる仕掛けだった可能性もあるでしょうか。
基本、劣後債早期償還はポジティブ材料ですが
売り込んだ向きがいた、ということですものね。

SVBも取り付け騒ぎがなければ破綻することはなかったと見られますし、
短時間にSVBから巨額マネーが流出したのはSNSでの煽りがあったためだとの指摘も。
要するに空売りでも受けた向きがあったのではないかという疑惑もあるのです。

となると、今回の銀行セクター危機は投機家らの演出であって
本質的なクライシスではないのでは?と考えることもできるのですが、どうでしょう。

ただし、きっかけがなんであろうと大衆の不安が払拭されなければ
銀行から資金が抜けるという負の流れが続きます。

●米銀預金、SVB破綻の週に約1年ぶりの大幅減少-FRBデータ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-26/RS4QE5DWX2PU01

こうした銀行からの現金引き出しが止めるために米当局は矢継ぎ早に
対策を発表していますが、イエレン米財務長官は24日
金融安定監視評議会(FSOC)の緊急会合を開催しています。

●イエレン米財務長官、金融安定監視評議会の緊急会合を招集
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-24/RS12VAT0AFB401
●米、一段の銀行支援策検討 ファースト・リパブリック念頭=報道
https://jp.reuters.com/article/global-banks-frst-rep-bk-idJPKBN2VS04O?il=0

また、金利先物市場では5月FOMCでの利上げ折込がなくなりました。
今回3月FOMCが最後の利上げになるかも。
日々変化するものですので、あくまで金曜日時点での観測にすぎませんが。
ECBとBOEについても、追加利上げ観測を織り込んでいません。

市場では主要国の利上げ打ち止め観測が急速に台頭しているようです。
これが株の楽観につながっていくとなれば、絶好の買い場ということになりますね。

しかし、ただし、FRB当局者らは引き締め継続の意向を表明しています。
この温度差。。。わかりにくいのでリスクテイクに躊躇もあります。

●セントルイス連銀総裁、今年のピーク金利予想5.625%に引き上げ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-24/RS16YKT0G1KY01
~3地区連銀の総裁が予想以上の景気の強さを理由に、金融引き締めの必要性を強調。セントルイス連銀のブラード総裁は今年の政策金利ピークに関する自身の予想を5.625%に引き上げた

リスクテイクできる局面なのか、まだ本格的な下落はこれからなのか。
株式市場はわかりにくいですけど、為替市場はまだわかりやすい。
これだけ世界の金利が急低下してくれば、
ほぼ金利が動かない日本との金利差が急速に縮小しているということで、
ドル円、クロス円が下落しているわけです。

※短期債利回り一覧
先週末、ユーロ円、豪ドル円は割と重要な節目を割り込みました。
戻り売りがワークしそうなチャートです。
ユーロ円
豪ドル円
ドル円132.03円ショート継続
ユーロドル1.0841ドルロング ➡ 1.0805ドルで損切り
ナスダックCFD12277ドルロング継続
日経平均CFD26935円ロング継続。

ECBは3月の理事会で利上げを決定しさらなる利上げに含みをもたせたのですが
市場では次回利上げ折込が低下しているだけでなく
1年以内に再び0%に戻るとの予想にかける投機家も出てきました。

●1年内にECB金利0%に賭けたトレーダー、勝てば約80億円の利益
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-24/RS1BW7T1UM0W01

●ECBのクノット氏、5月追加利上げの公算大-上げ幅判断はまだ先
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-23/RRZ4IWT1UM0W01
●ECBは追加利上げ必要、引き締めの大きな部分は終了-ミュラー氏
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-23/RRYNXKT0AFB501

中央銀行のスタンスに反し市場が利下げを織り込むとい動きは
米国だけではなく欧州にも。

ユーロドルはどちら方向にバイアスがかかるのか読みにくく
クロス円で取引するほうがわかりやすい局面ですね。

**********今週の主な予定*********
3/27(月)
●2月企業向けサービス価格指数(8:50)
●新規上場:カバー(5253 グロース)
●独 3月 Ifo 景況感指数(17:00)
●中国人民銀行、預金準備率を 0.25%引き下げ

28(火)
●米 1月 FHFA 住宅価格指数(22:00)
●米 1月 S&P コアロジック CS 住宅価格指数(22:00)
●米 3月 CB 消費者信頼感指数(23:00)
●米上院で SVB 破綻の監督当局の対応等を検証する公聴会

29(水)
●3月権利付き最終日
●米 2月中古住宅販売仮契約(23:00)
●米下院で SVB 破綻の監督当局の対応等を検証する公聴会

30(木)
●南ア準備銀行金融政策決定会合
●メキシコ中銀金融政策決定会合
●米 10-12月期 GDP 確定値(21:30)
●休場:インド

31(金)
●3月東京都区部消費者物価(8:30)
●2月失業率・有効求人倍率(8:30)
●2月鉱工業生産(8:50)
●2月商業動態統計(8:50)
●中国 3月コンポジット PMI、中国 3月製造業 PMI、中国 3月非製造業 PMI(10:30)
●ユーロ圏 2月失業率(18:00)
●米 2月個人所得・個人支出(21:30)

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