ニセコアンヌプリと羊蹄山を眺めながら長湯が楽しめる「ニセコ黄金温泉」を訪ねた。手作りのログハウスの中に内湯があり、外には五右衛門風呂2つと小型浴槽、羊蹄型の大型露天風呂がある。
2本の源泉を合わせた泉質はナトリウム-塩化物・硫酸塩・炭酸水素塩温泉で40.8度のぬる湯。加水加温循環ろ過消毒のない正真正銘の源泉かけ流し。
五右衛門風呂と小型浴槽は底面湧出なので無色澄明で全身に炭酸ガスがまとわりつく。大型浴槽は空気に触れるので薄い緑黄褐色になり、微弱な硫化水素臭がともなう。
温泉棟の隣に掘っ立て小屋(失礼!)があり、その中で真っ黒な十割そばが500円で食べられる。温泉のオーナー兼そば打ちは林勝郎さん80歳、笑顔の接客は美恵子さん75歳のご夫婦が担当している。
20年前に家業を息子さんに譲り、温泉掘削に挑戦して見事に掘り当てた。「昔からここには雪が積もらなかったので、温泉が出るなと思っていたのさ」と勝郎さん。「遠くから来てくれるお客さんに会うのが生きがいです」と美恵子さん。素晴らしい温泉とお二人との出会いに感謝多謝。(一社)プレスマンユニオン理事/温泉ソムリエ・板倉あつし
■ニセコ黄金温泉 北海道蘭越町字黄金258の1 (電)0136・58・2654。大人500円。営業時間10~20時。不定休。11月~4月休業。詳細はWEBで。