専用の足まわり!
ジュリアとステルヴィオに設定されたGTジュニアは、1965年に発表された「GT1300ジュニア」にインスピレーションを得て仕立てられた特別限定車だ。
GT1300ジュニアは、1290㏄直列4気筒ガソリン・エンジンに、当時は珍しかった5MTを組み合わせた2ドア・クーペで、最高速度は170km/hを誇った。1977年までに10万台近くが生産された人気モデルだった。
特別限定車のGTジュニアは、専用ボディカラーの「リーパリオーカー」を採用。これは、GT1300ジュニアでも選べたカラーではあるものの、GTジュニアのそれは、三層コート仕上げとなり、より輝きと深みを増した。
足まわりは、ジュリアは19インチ、ステルヴィオは21インチの新しい5ホールデザイン・アルミホイールを装備し、ブラック仕上げのブレーキキャリパーを組み合わせる。フロントグリルやミラーハウジング、エキゾーストパイプはブラック仕上げとなり、エクステリアカラーとの調和を図る。インテリアは、ともにダブルサンルーフや前後席シートヒーターなどを奢る。
走行性能の向上も目玉だ。特別装備の「ALFA アクティブサスペンション」は、路面状況や運転状況に合わせて自動的にサスペンションの堅さや特性などを変化させ、車体の姿勢を最適化する。さらに「リミテッドスリップディファレンシャル」も特別装備。コーナリングや滑りやすい路面などで生じる左右の駆動輪の回転差(内輪差)を制御し、最適なトラクションを配分する。
エンジンやその他装備類は、「ヴェーロチェ」に準ずる。1995cc直列4気筒ガソリン・ターボは、280psの最高出力と400Nmの最大トルクを発揮する。
GTジュニアの価格はジュリアが680万円(99台限定)で、ステルヴィオが792万円(40台)だ。ベースとなったジュリアのヴェローチェは598万円、ステルヴィオのヴェローチェは720万円。このボディカラーだけでも購入する価値は大いにアリだ!
文・稲垣邦康(GQ)