大阪万博の初代「黄金の顔」来年８月から常設展示へ…３０年ぶりに立った状態で公開

　１９７０年大阪万博のシンボル「太陽の塔」の最上部（高さ約６０メートル）に取り付けられていた初代「黄金の顔」が来年８月から、万博記念公園（大阪府吹田市）に整備が進む新パビリオンで常設展示される見通しとなった。万博当時のように立った状態で顔が公開されるのは約３０年ぶりとなる。

　初代は直径１０．６メートルで、鋼板約３４０枚を組み合わせ、表面に金色の特殊フィルムを貼り付けていた。風雨で傷んだため、１９９２年度の改修時、同サイズでステンレス製の現在の２代目に取り換えられている。

　初代は分解して、公園内の倉庫で保管。これまでに数回、期間限定で寝かせたままの状態で公開された。常設展示に向け、傷んでいる場所があれば補修した上で、迫力ある姿を間近で見られるよう立てて披露する。

　新パビリオンは、公園内の「ＥＸＰＯ’７０パビリオン」（旧鉄鋼館）の南側に別館として建設。万博当時、塔内部で展示された恐竜「トラコドン」の模型や各国パビリオンのミニチュア模型なども展示する予定。

　大阪府は２０２５年大阪・関西万博への関心を高めたい考えで、府民文化部の担当者は「７０年万博を経験していない世代にも魅力を感じてほしい」と期待する。