【7月24日 AFP】米海底探査会社オデッセイ・マリン・エクスプロレーション(Odyssey Marine Exploration)は23日、第2次世界大戦中にナチス・ドイツ(Nazi)の潜水艦「Uボート(U-boat)」に攻撃され、アイルランド沖の大西洋で沈没した英国の貨物船「ゲアソッパ(Gairsoppa)号」から、積み荷の銀塊を全て回収したと発表した。

 声明によると、ゲアソッパ号から今年に入って回収された銀塊は地金1574本、重さで61トンに上った。昨年は地金1218本が引き揚げられていた。オデッセイが英政府と交わした契約では、オデッセイは積み荷を売却した純益の8割を受け取ることになる。

 ゲアソッパ号は1941年2月、銀塊や銑鉄(せんてつ)、茶葉などを積んでインドからイングランドに向かう途中でUボートの攻撃を受け、沈没。船員の大半は死亡した。

 ゲアソッパ号の銀塊の回収を終え、オデッセイのサルベージ船「シーベッドワーカー(Seabed Worker)」は、60万トロイオンス(約19トン)の銀の積み荷とともに1917年に沈没したとされる英船舶「マントラ(Mantola)」の引き揚げ作業に注力する。(c)AFP