FOMC声明発表時に先物取引で異常な動き、FRBが調査

FOMC声明発表直前に大規模取引か、FRBが調査
9月24日、米FRBは24日、FOMC声明発表時にかけて通常みられない取引が発生していたとされる報道をめぐり、通信会社に連絡をとっていることを明らかにした。写真は7月、ワシントンで撮影(2013年 ロイター/Jonathan Ernst)
[ワシントン 24日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は24日、18日の連邦公開市場委員会(FOMC)声明発表時に、金先物などの取引で異常な動きがあったことについて、通信会社に問い合わせするなどして調査していることを明らかにした。
FRBは前週のFOMCで量的緩和の縮小を見送った。予想外の決定を受け、金相場を含め金融市場は全面高となった。
CNBCテレビは、シカゴの調査会社Nanexの話として、FOMC声明が発表された米東部時間午後2時、シカゴのCOMEX金先物の方が、ニューヨーク金先物取引よりも5―7ミリ秒早く取引が活発化したと伝えた。
Nanexによると、FRBがあるワシントンからの距離を踏まえると、通常ニューヨークのトレーダーはシカゴのトレーダーよりも5ミリ秒程度早く情報を入手できる。
Nanexのハンセイダー最高経営責任者(CEO)は、シカゴでは声明発表後7ミリ秒間で貴金属や金融先物を中心に8億ドル相当の取引が行われたとし、「これは異常だ。ワシントンからシカゴに情報を送信するには7ミリ秒かかるからだ。すでにシカゴで情報を把握していたことを意味する」と語った。
FOMCの声明は発表時間直前に報道機関に配布されるが、解禁時間は午後2時と厳格に定められている。
FRBの報道官は、「市場に影響を及ぼし得る情報を政府機関が発表する他のケースと同様、解禁時間が設定されている情報をFRBから受け取る報道機関からは、解禁時間になるまで情報を一般開示しないとの同意書を受け取っている」と説明し、報道機関が解禁に関する取り決めをきちんと理解し順守しているか確認するとした。
米商品先物取引委員会(CFTC)も、この問題を調査していることを明らかにした。
ロイターの広報は、FRBから問い合わせがあったことを確認し「当社は解禁時間に関する取り決めを完全に順守したと確信している」と述べた。
ブルームバーグはコメントを差し控えた。ドイツ取引所グループのMNIのコメントは得られていない。ダウジョーンズの広報は「引き続きFRBに協力し、FRBの要求に全面的に応じ報告する」と述べた。
*内容を追加します。

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