【9月2日 AFP】ドイツ人とポーランド人の匿名のトレジャーハンター2人が、ナチス・ドイツ(Nazis)が強奪した黄金や宝石を載せた「黄金列車」が埋まっていると主張し、国内外から大きな注目を集めているポーランド南西部の町バウブジフ(Walbrzych)に対し、ポーランド政府は1日、軍を派遣する方針を発表した。

 AFPの取材に対し、ポーランド国防省の報道官は、列車が実際に埋まっているのかどうかを調査するため、探査機器などを現地に送る計画を明らかにした。調査はバウブジフがあるドルヌィ・シロンスク(下シレジア、Lower Silesia)県の知事の要請に基づくと説明した。

 同国のピヨトル・ジュコフスキ(Piotr Zuchowski) 文化副大臣は先月28日、地中探知レーダーによる画像を確認したと述べ、「列車が存在すると99%以上確信している」とコメントしていた。

 一方、下シレジア県の知事は31日、「提出された書類が示している場所に、そのような発見が存在すると主張するのは不可能だ」と反論した。また文化副大臣が言及したような画像は受け取っていないと述べた。

 財宝を満載したナチスの列車が本当に実在するのか、世界中のメディアが事の成り行きに注目している。

 なお、ユダヤ人組織「世界ユダヤ人会議(World Jewish Congress)」は、ナチスによるホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の犠牲者が所有していた貴重品が発見された場合は、その所有者、または相続人に全て返還してほしいと呼び掛けている。(c)AFP