田中貴金属工業、1~9月のプラチナ販売量が前年同期比3.6倍
田中貴金属工業の1~9月のプラチナ販売量は、前年同期比3.6倍の9891キログラムに達した。すでに昨年の年間販売量の2倍以上になった。同社は「プラチナによる資産形成を考える人たちが増えていえる」と説明する。
同社は15日、直営店や特約店が売買する金とプラチナの地金の販売量を公表した。中国の景気後退や独フォルクスワーゲンによる排ガス試験を巡る不正問題などを背景に、プラチナの国際価格が低迷した。取引価格が金を下回って割安感が強まり販売が伸びた。
金は1~9月の販売量が2万2500キログラムで前年同期比3.8%増だった。昨年より買い手は増えているが、円安傾向による国内価格の上昇が重荷になった面もある。
1~9月の店頭平均価格は金が1グラム4627円(税抜き)で前年より320円上がった。一方、プラチナは4381円(同)で430円下落した。都内に住む個人投資家の60代男性は「普段は金を買っているが、安さに魅力を感じて今夏にプラチナを買った」と話す。