投資マネーが「金」に逃避 「マイナス金利」政策で過熱も

 国際金融市場の動揺が続く中、安全資産とされる金に世界の投資マネーが流入し、金の国際価格は昨年末から1割超も上昇した。欧州中央銀行(ECB)やスイス国立銀行に続き、日銀が16日から導入する「マイナス金利」政策が「金利を生まない資産」という金が持つデメリットをかき消してしまう珍現象も、注目の的となっている。

 「タンス預金をするなら金がいいですよ」

 経済アナリストの豊島逸夫氏は、日銀が1月29日にマイナス金利導入決定を発表して以降、投資セミナーでこう話す機会が増えている。会場で受ける質問の約6割はマイナス金利に関連した内容だという。金の延べ棒などを扱うギンザタナカ銀座本店でも最近、「資産配分の見直しに訪れる投資家が出てきた」という。

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