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BNP:金価格は1400ドルに上昇へ-中銀政策「行き過ぎ」のリスク

  • 金融市場の変動と経済成長への懸念で金価格は今年に入って20%上昇
  • マイナス金利の状況では、金はヘッジ手段として理にかなっている

金価格が向こう1年間に1オンス=1400ドルに上昇する可能性があるとの見方を、BNPパリバが示した。各国・地域の中央銀行の経済成長維持政策の有効性について、投資家の懸念が高まっていることを理由として挙げた。

  BNPの富裕層向け資産運用部門は21日、シンガポールの会議で配布した資料で「世界の中央銀行の政策の有効性低下と行き過ぎの可能性に対する投資家の懸念が総じて強まっている」と指摘。「向こう数四半期は、こうした懸念が引き続き投資環境の重要な要素になると予想している」と述べた。

  金融市場のボラティリティ(変動性)が高まり、世界の経済成長に対する投資家の懸念が強まる中、金価格は今年に入って約20%上昇。欧州と日本の中銀はマイナス金利を導入し景気てこ入れ策を強化。米金融当局は昨年末に利上げしたが、その後は実施していない。BNPは向こう1年間の金価格レンジを1150-1400ドルと予想している。

  BNPパリバ・ウェルス・マネジメントのシンガポール在勤アジア担当最高投資責任者(CIO)、プラシャント・バヤニ氏は「金をポートフォリオのヘッジ手段として推奨している。特に現在のマイナス金利の状況では、ヘッジ手段として理にかなっている」との見方を示した。

原題:BNP Sees Risk of Central Bank ‘Overreach’ With $1,400 Gold (4)(抜粋)

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