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イートン・パークの金投資が奏功-ETF資産残高、4年で最大の増加

  • SPDRゴールド・シェアの価値、24日に08年以来最大の上昇
  • イートン・パークは1日で2120万ドルの利益得た可能性

エリック・ミンディッチ氏率いるイートン・パーク・キャピタル・マネジメントなどが今年初めに行った金への大口投資が成果を挙げている。

  英国の欧州連合(EU)離脱選択で金先物相場が2年ぶりの高値を付けたことを受け、金に裏付けされた上場投資信託(ETF)の資産残高は24日に43億ドル(約4400億円)増え、ここ4年で最大の増加を示した。金連動型ETFとしては最大の「SPDRゴールド・シェア」の価値は2008年以来最大の上昇となった。イートン・パークがSPDRの持ち高を3月31日の届け出時点の水準で維持していたとすれば、同ファンドは1日で2120万ドルの利益を得た計算になる。

  市場が混乱している局面では、資産価値が低下し投資家の懸念が高まる一方、金の強気派にとっては好材料が続く。英国のEU離脱選択で衝撃が走り、世界の株式市場からは2兆6000億ドルの時価総額が失われ、英ポンドは30年余りで最低となる水準に下落した。一方、投資家は金に資金の逃避先としての役割を求めている。金相場のパフォーマンスが1-6月(上期)としては1979年以来で最高となる中、ヘッジファンドなどの投資家は恩恵を受けている。

英EU離脱選択で金相場上昇

  ウエストパック銀行のシニアエコノミスト、ジャスティン・スマーク氏は電子メールで「ボラティリティ(変動性)が非常に高まるだろう。英国のEU離脱については、その方法だけでなく見通しについても不透明感がかなり強い。リスクオンとリスクオフの動きが見込まれ、そのために金相場も上下に振れると予想される」と指摘。金連動型ETFへの関心は高まる傾向にあるだろうが、一筋縄ではいかないとの見通しを示した。
  
原題:Eton Park’s Gold Bet Pays Off as ETFs Soar Most in Four Years(抜粋)

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