LMEが30年ぶりに金取引参入-ゴールドマンやモルガンSも参加
Eddie van der Waltロンドン金属取引所(LME)と国際的な産金業界団体であるワールド・ゴールド・カウンシル (WGC)、ゴールドマン・サックス・グループやモルガン・スタンレーなどの金融機関および商社で構成する企業グループは、新たなベンチャー事業「LMEプレシャス」をスタートさせる。LMEによる金取引参入は、1985年以来約30年ぶりとなる。
発表資料によれば、来年1-6月(上期)に金と銀の取引を導入し、その後プラチナとパラジウムも加える。商品取引に対する規制強化と集中的なクリアリング(清算・決済)を監督当局が推進する状況で、LMEは金取引の国際拠点であるロンドンで行われる5兆ドル(約512兆円)規模の店頭市場取引の一部獲得を目指し、金取引に再び参入する。
LMEはロンドン金先物市場を通じて過去に金取引に携わった経緯があるが、投資家の参加が少なく、85年にわずか3年で撤退。その後、貴金属取引に再び進出する可能性を何年も検討していた。
商社のOSTCとゴールドマン、モルガン、ICBCスタンダード・バンク、ナティクシス、ソシエテ・ジェネラルがLMEプレシャスのプラットホームを共有し、流動性を提供する。LMEプレシャスのクリアリングは、LMEクリアを通じて集中的に実施し、現物の受け渡しはロンドンで行う。
原題:Gold Back to Futures on London Metal Exchange After Thirty Years(抜粋)