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金相場は「苦しい状況」-ヘッジファンドの買越残高が減少

  • ヘッジファンドは金の買越残高を5週連続で減らす
  • 金連動型ETFからの資金流出も拡大

金相場が低迷している。

  金相場は週間ベースで6週連続で下落し、ここ1年で最長の値下がりを記録。米利上げ見通しを背景に利息の付かない金の需要が後退した。投資家らは来年の見通しについて、あまり楽観的な見方はしていないようだ。ヘッジファンドの金相場上昇を見込む買越残高は2月以来の低水準に減少、金連動型上場投資信託(ETF)からの資金流出も増えている。

強気派が退場

  金相場は今年、1-6月(上期)としては1979年以降で最高のパフォーマンスを示したが、米株式相場が過去最高値に達する中で、輝きを失っている。ドル相場と債券利回りの上昇も代替資産である金の需要後退につながっている。先週、今年初となる利上げが実施された後、米金融当局者らは来年の利上げペースが速まる可能性を示唆した。資産運用会社による金の買越残高は5週連続で減少したものの、1月末時点と比較するとなお2倍以上となっている。

  ウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティチュートの現物資産戦略責任者ジョン・ラフォージュ氏(フロリダ州在勤)は「市場関係者は依然、金相場に対して楽観的過ぎる。金など多くの商品の価格は苦しい状況にある。私も含め多くの投資家とストラテジストが価格見通しを引き下げるだろう」と指摘した。

  米商品先物取引委員会(CFTC)が16日発表したデータによると、金相場上昇を見込む先物とオプションの買越残高は13日終了週に15%減り6万8905枚。過去5週間で61%減少している。
  
原題:With Gold Prices Stuck in ‘Purgatory,’ Hedge Funds Hit the Exits(抜粋)

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