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WGC、ゴールド・デマンド・トレンド 2016年第3四半期リポート

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高値を背景に、金需要が世界的に低迷

2016年第3四半期の金需要は前年同期比10%減の993トンとなりました。ETPへの純流入が投資需要の急増をもたらしましたが、これは他の分野、特に宝飾品と中央銀行からの需要低下を相殺するには至りませんでした。総投資需要は44%増の336トンに達し、このうち投資家が金への戦略的配分を引き続き高めたことによるETPへの純流入が146トンを占めました。これは米国での大統領選挙、欧州での英国のEU脱退をもたらした国民投票や来年行われる欧州での複数の選挙に先立ち、経済および地政学的不安定感が続いていることが主な要因となっています。これとは対照的に、第3四半期の金地金とコインの需要は合計して前年同期比36%減の190トン、宝飾品需要は前年同期比21減の493トンでした。各国中央銀行による需要は82トンで、これに対し前年同期は168トンでした。テクノロジー産業からの需要は前年同期からほぼ横ばいで、1%減の82トンでした。今四半期の鉱山からの供給量は832トンで、前年同期の866トンから4%低下しました。また金価格の上昇によって消費者による手持ちの金のリサイクルが進み、今四半期には前年同期比30%増の341トンを超える供給が生じました。



2016年第3四半期の金需給データ
· 需要全体は前年同期の1,105トンから10%減の993トンでした。
· 消費者需要合計は前年同期の917トンから26%減の683トンでした。
· 世界全体の投資需要は前年同期の232トンから44%増の336トンでした。
· 世界全体の宝飾品需要は前年同期の622トンから21%減の493トンでした。
· 各国中央銀行による需要は82トンで、これに対し前年同期は168トンでした。
· テクノロジー産業からの需要は前年同期からほぼ横ばいで、1%減の82トンでした。
· 総供給は前年同期の1,127トンから4%増の1,173トンになりました。これは主にリサイクルが前年同期の262トンから30%増の341トンに拡大したことによるものです。

ワールド ゴールド カウンシルによる世界における金需給データに関する定期的レポート「ゴールド・デマンド・トレンド 2016年第3四半期」日本語版は、以下URLより閲覧可能です。
http://www.gold.org/research/gold-demand-trends-q3-2016-japanese

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