金の世界需要7%減 1~3月、投資資金流入鈍る
世界の金需要が減少している。金の国際調査機関、ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)は1~3月の需要が前年同期比7%減の973.5トンだったと公表した。上場投資信託(ETF)など投資分野の減少が目立ち、同期間としては10年ぶりの低水準だった。
ETF需要は66%減の32.4トン。2017年は仏大統領選など政治リスクを背景に欧州からETFに資金が流入したが、今年1~3月の流入ペースは緩やかだった。値動きの荒い米株などと対照的に、金には投機家の様子見姿勢が強く、国際価格はおおむね1トロイオンス1300~1360ドル台の狭い範囲で推移している。
地金やコインの需要は254.9トンと15%減少した。
宝飾品需要は1%減の487.7トンだった。大消費国のインドは12%減った。現地通貨建ての金価格が上昇したほか、婚礼で宗教上縁起が良いとされる日が少なく、婚礼需要が振るわなかった。中国は春節とバレンタインデーの贈り物向けを中心に需要が7%増え、インドの減少分を補った。
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