唾液でコロナ・インフルを同時検査 秘密は金の微小粒子

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波多野陽
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 唾液(だえき)からインフルエンザウイルスと新型コロナウイルスへの感染を同時に判定できる世界初のキットと装置を、医療機器の生産を手がける大手機械メーカー「渋谷工業」(金沢市)と、鹿児島大学発のベンチャー企業「スディックスバイオテック」が、共同開発すると発表した。同時流行が危惧される今冬中にも医療機関などに装置を販売したい考えだ。

 インフルや新型コロナのウイルスは唾液中には少量しか含まれないため、感染を調べるには、鼻の粘液を採取する検査が一般的。だが、今回開発する検査は、唾液中に含まれるウイルスの表面に「糖鎖固定化磁性金ナノ粒子(SMGNP)」と呼ばれる金の微小粒子を付着させた後、磁力でウイルスを50倍ほどに濃縮することから、検査に必要なウイルス量を得られるという。SMGNPは、新型コロナ、インフル(A型、B型)どちらも付着させられるという。

 目指す検査の流れは、オンライン診療などを受けた患者が、1日のうち比較的ウイルス量が多い起床時に、キットに同封されている容器の中に唾液を入れ、それを医療機関に投函(とうかん)。医療機関などは、検査装置でPCR検査し、「陽性/陰性」を判定する。検査自体は15分程度で済み、これまでのPCR検査よりも大幅に時間短縮できるという。

 この冬は、症状が似ている新…

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