先週は、暗号資産、穀物、そして銀の上昇が目立った

 まずは、主要株価指数、通貨、コモディティ(商品)、暗号資産といった、4つのジャンルを横断した、合計25の主要銘柄の騰落率を確認し、先週1週間の“全体的な”動向を振り返ります。

“材料を点で見てはいけない”ことは、以前の「有事ムードで、金(ゴールド)に注目が集まる!」 などで述べてきましたが、材料だけでなく、銘柄ごとの値動きも、全体像をとらえることが重要です。ふだんから注目している銘柄の相対的な位置を把握するためです。

 以下のグラフのとおり、先週は、ふだんから変動率が比較的高い暗号資産、前々回の「脱炭素は上昇気流!穀物3銘柄の価格が上昇する7つの理由」 で述べた穀物(トウモロコシ、大豆、小麦)、そして銀の上昇が目立ちました。

図:ジャンル横断騰落率ランキング(2021年1月22日~29日)

出所:マーケットスピードⅡ、楽天ウォレットのデータより筆者作成

 全体的には、主要株価指数の下落が目立ったため“リスクオフ(リスクを避けて投資活動を手控えるムード)”だったと言えますが、そのようなムードの中でも、材料を伴ったいくつかの銘柄は上昇しました。今回のレポートでは、上昇が目立った“銀(シルバー)”に注目します。