1~3月の金需要、23%減 ETF流出、宝飾品は回復
金の国際調査機関、ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)がまとめた1~3月の世界の金需要は前年同期比23%減の816トンだった。金相場が前四半期に比べて下落したことから、金上場投資信託(ETF)など投資需要の減少が大きかった。ただ新型コロナウイルス禍で減退した宝飾品の需要は、新興国を中心に押し目を拾う動きが広がっている。
投資需要は71%減の162トンだった。長期の視点から安値とみた投資家による地金・コインの需要は回復しており340トンと36%増えた。一方、短期筋が相場下落を嫌気したことから、金ETFは178トンの流出超過になったことが響いた。
宝飾品の需要は52%増の477トンと大きく伸びた。前年に落ち込んだ反動があるほか、金相場の下落で最大消費国である中国やインドなどで需要が回復した。ただ、コロナ前の1~3月期の水準を回復するには至っていない。
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