目次

  1. ユネスコ登録の伝統技法を守る
  2. オリジナルの「箔品」を展開
  3. 「甘くなかった」都心への展開
  4. 日本橋から広げる金箔の可能性
  5. 一貫体制の強みを生かして
  6. 伝統技法の継承が課題に
  7. 需要創出こそが自らの使命
  8. 使命感が箔の未来をつくる

 金沢箔(金箔)は、金を約1万分の1ミリの薄さにまで打ち延ばした箔片で、熟練の技が生み出す優美な金の輝きが特徴です。仏壇・仏具、漆器の沈金や蒔絵などに使われ、国内の金箔の100%が金沢で生産されています。

 箔座グループは、初代・高岡源治氏が昭和初期に創業した高岡金箔店がルーツです。1953年に高岡製箔として法人化して、2023年に70周年を迎えました。

「縁付金箔」を製造する様子(箔座グループ提供)

 20年にユネスコ無形文化遺産に登録された「縁付金箔」の技法を守り、中尊寺金色堂、西本願寺など国宝や重要文化財の修復に使われる金箔も手がけています。従業員数は約90人、商品アイテム数は約3500点にのぼります。

 高岡さんは先代の昇さん(現会長)の次女で、大学生だった20歳のとき、箔の道で生きることを決めました。「それまで家業を継ごうと考えたことはありませんでした。ただ、父が箔を愛し、会社を大事に残そうとしてきた姿を見ていたので、それを絶やしたくないと自然に思えたんです」

金の輝きが目を引く箔座本店

 大学卒業後は、箔座とつき合いのあった東京の企画会社に入社。2年半、CIやVIを中心にクライアントの企業戦略に携わりました。

 1997年に家業に入りましたが、すぐには金沢に戻らず、東京営業所を設立して前職の企画会社の社長やデザイナーと仕事をしました。「まだ金沢に戻りたくなかったのが正直なところです(笑)。当時はあぶらとり紙の販売に力を入れており、営業所長としてスタートしました」

(続きは会員登録で読めます)

ツギノジダイに会員登録をすると、記事全文をお読みいただけます。
おすすめ記事をまとめたメールマガジンも受信できます。