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東京国立博物館、4/12-6/19で特別展「黄金のアフガニスタン」開催

キーワードアフガニスタン 

特別展「黄金のアフガニスタン?守りぬかれたシルクロードの秘宝?」

古くから「文明の十字路」として栄え、多彩な文化が華開き、シルクロードの拠点として発展したアフガニスタン。4つの古代遺跡から発掘された貴重な秘宝の数々を通じ、古代アフガニスタンの歴史と文化を紹介する国際巡回展が東京で開催されます。
▼特別展「黄金のアフガニスタン?守りぬかれたシルクロードの秘宝?」公式サイト


特別展「黄金のアフガニスタン?守りぬかれたシルクロードの秘宝?」は、2016年4月12日(火)から6月19日(日)まで、東京・上野の東京国立博物館 表慶館で開催。


東京国立博物館 表慶館


今回展示されているアフガニスタン国立博物館所蔵の黄金の装飾品や彫刻など貴重な考古遺物は、1979年のソ連による軍事介入以降の混戦により博物館は壊滅的な被害を受け、文化財は失われたと思われていました。しかし、国の宝を守ろうとした勇気ある博物館員(通称:鍵の番人)が秘密裏に大統領府にある中央銀行地下の金庫に移し、タリバンからの追求などにも屈することなく14年間も秘匿に。タリバン政権崩壊後、その存在を2004年に公表すると、世界中から大きな反響がありました。

本展覧会はこれらの秘宝の再発見を機に、アフガニスタンの文化遺産の復興を支援するために企画された国際巡回展で、2006年のフランスのギメ国立東洋美術館での開催以来、アメリカのナショナル・ギャラリーやメトロポリタン美術館、イギリスの大英博物館など、世界10カ国を巡回し、すでに170万人以上が来場しています。

修復されたアフガニスタン国立博物館の入り口にはいま、この一文が掲げられており、今回東京展示の際の入り口にも同文が掲示されています。

「自らの文化が生き続ける限り、その国は生きながらえる」
"A nation stays alive when its culture stays alive."

自らの文化が生き続ける限り、その国は生きながらえる


東京国立博物館 表慶館エントランス


スペシャルナビゲーターに鈴木亮平さん


同展のスペシャルナビゲーターには俳優の鈴木亮平さんが就任。今回、音声ガイドにも初挑戦されています。


音声ガイド、ナンバーを入力すると鈴木亮平さんによる解説が流れます


さて、ここからは鍵の番人によって死守されてきた貴重な黄金の秘宝たちを写真でご紹介してまいります。


「幾何学文脚付杯」アフガニスタン国立博物館蔵 ©NMA / Thierry Ollivier


「幾何学文脚付杯」アフガニスタン国立博物館蔵 ©NMA / Thierry Ollivier
前2100年?前2000年頃/金/径9.9cm
金製で中央アジアの青銅器時代に特徴的なゴブレット(脚台付の杯)。本来は、平底の小さな脚が付いていたが、残念ながら現在は失われている。外面に表された「凸形」モチーフは、祭祀に関連した文様として、アフガニスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタンなどで、紀元前5000年頃から、約3千年間にわたって使われている。

「ドラゴン人物文ペンダント」アフガニスタン国立博物館蔵 ©NMA / Thierry Ollivier


「ドラゴン人物文ペンダント」アフガニスタン国立博物館蔵 ©NMA / Thierry Ollivier
1世紀/金、トルコ石、ラピスラズリ、ガーネット、カーネリアン、真珠/12.5×6.5cm
2号墓に葬られた女性の東武を飾っていた装飾品。宝石を鎖で繋いだ美しさは目にも耳にも訴える。中央には、遊牧民族の衣装を身につけ、冠をかぶった男性が立ち、両側のドラゴンとおぼしき神話上の動物を両手でつかむ。躍動感に満ちた姿は、遊牧民族の世界観を印象づける。

「牡羊像」アフガニスタン国立博物館蔵 ©NMA / Thierry Ollivier


「牡羊像」アフガニスタン国立博物館蔵 ©NMA / Thierry Ollivier
1世紀/金/5.2×4.0cm
前後の脚を揃え、前方をまっすぐ見つめる牡羊像。ムフロンと呼ばれる山岳地帯に生息する種を表現したもの。髪飾りかと思われ、羊の頭部にはさらに装飾を挿すための筒がある。いきいきとした顔立ちや、流れるようなあごひげ、ひづめの細部にいたるまで写実性を極めた造形は、比類ない技術の高さを示している。

「襟飾」アフガニスタン国立博物館蔵 ©NMA / Thierry Ollivier


「襟飾」アフガニスタン国立博物館蔵 ©NMA / Thierry Ollivier
1世紀/金、トルコ石、ガーネット、パイライト/長さ29.1cm
5号墓に埋葬された若い女性の襟元を飾っていた装飾品。2種類のパーツを交互に配置することで、変化に富みながらも統一感のある襟飾に仕上がっている。1つは、内側から中が空の丸いビーズにトルコ石かガーネットの飾りがつき、アーモンド形の貴石と円形飾り板が続くペンダント。もう1つは、粒状装飾がついた金環に、背合わせになった三日月形の飾り板がつき、アーモンド形の貴石、円形飾板と続くペンダントである。

「冠」アフガニスタン国立博物館蔵 ©NMA / Thierry Ollivier


「冠」アフガニスタン国立博物館蔵 ©NMA / Thierry Ollivier
1世紀/金、トルコ石/13.0×45.0cm
6号墓に葬られた女性の頭部を飾る金の冠。5つの樹形の立ち飾りはハート形や三日月形に切り抜かれ、鳥も表現されている。貼り付けられた六つ葉のロゼッタからは小さな円形の瓔珞(ようらく)がきらびやかに下がる。帯と樹形の立ち飾りはそれぞれ取り外しが可能で、遊牧民族らしい工夫といえよう。この造形美は奈良県藤ノ木古墳の冠にもみられるように、遠く東アジアまで広まった。

ティリヤ・テペ1号墓から発見された金の装飾品


「遊牧民の王族の墓から出土の装飾品」
アフガニスタン北部に位置し、地元の言葉で「黄金の丘」を意味するティリヤ・テペ。1978年、遊牧民の有力者の墓が埋葬当時のままで発見され、6基の墓からは身に着けていた装身具、金がふんだんに用いられた装飾品などが、当時のままの輝きで出土されました。

「ゼウス神像左足断片」流出文化財保護日本委員会保管


「ゼウス神像左足断片」流出文化財保護日本委員会保管
前3世紀/アイ・ハヌム出土/大理石/28.5×21.0cm
複雑に隆起する造形が強い迫力を持った古代彫像の傑作。グレコ・バクトリア王国の都市アイ・ハヌム遺跡から発見されたゼウス神像の左足であり、文明の東西交流を象徴する。大理石は極めて貴重であったため、頭部や手足以外は土や漆喰で造られていたと考えられる。

日本展では巡回の秘宝231件に加え、画家・平山郁夫氏らの呼びかけにより日本で「文化財難民」として保護・保管され、この機にアフガニスタンに返還されることとなった流出文化財15件もあわせて展示されています。


オリジナルグッズコーナー


また同展最後には、数々の秘宝をあしらったオリジナル商品も多数販売されています。こちら会場でしか購入できませんので、ぜひどうぞ。


黄金のアフガニスタン展・図録


ちなみにGOLDNEWSスタッフのイチオシは、この展覧会の内容をそのまま家に持ち帰ることができる豪華な「図録」(全260ページ)です!ぜひどうぞ!

◆特別展 黄金のアフガニスタン?守りぬかれたシルクロードの秘宝?
日時:4月12日(火)?6月19日(日)9:30?17:00
   ※月曜日は休館、ただし5月2日は開館
   ※土・日・祝日および5月2日(月)は18:00まで、金曜日は20:00まで
会場:東京国立博物館 表慶館(上野公園)
料金:一般1,400円、大学生1,000円、高校生600円(すべて税込)
WEB:公式サイトはこちらから

あわせて読んでおきたい記事もご紹介。
▼内戦による破壊、略奪…命がけで守られた「黄金の秘宝」 国立博物館・前館長に聞く(産経)


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