【東京2020パラリンピック】聖火リレーのトーチはあたたかな「桜ピンク」に
キーワード東京五輪
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は、東京2020パラリンピックの聖火リレートーチを発表。オリンピックの聖火リレートーチ同様、日本人に最もなじみ深い花である桜をモチーフとし、色はオリンピックの「桜ゴールド」よりも温かい色にしたいということから桜色の「桜ピンク」となりました。
聖火リレートーチは、長さ71センチ、重さ1.2kgで、素材の一部には、東日本大震災の復興仮設住宅のアルミ建築廃材を再利用しています。人々の生活を見守ってきた仮設住宅が、平和のシンボルとしてオリンピック聖火リレートーチに姿を変え、一歩ずつ復興に向けて進む被災地の姿を世界に伝えます(再利用アルミの含有率は約30%)。
東京2020オリンピック聖火リレートーチは、聖火の形もデザイン。花びらから生み出された5つの炎は、聖火リレートーチの中央でひとつとなり、より大きな輝きを生み出します。聖火を灯す燃焼部には、聖火を保ち続けるために、火力の強い青い炎と、火のない燃焼(触媒燃焼)の2 つの燃焼が、聖火の赤い炎を支える仕組みが採用されています。
東京2020オリンピック聖火リレートーチは、新幹線の製造にも使われている製造技術(アルミ押出成形)を用いて継ぎ目のないひとつなぎのトーチとして作っています。
【東京2020パラリンピック聖火リレートーチ仕様】
全 長:71センチ
重 量:1.2kg(本体約1㎏、燃料部200g)
色 :桜ピンク
主な素材:アルミニウム(仮設住宅由来の再生アルミニウム約 30%を含む)
【製造共同企業体】
聖火リレートーチ企画・デザイン :吉岡徳仁デザイン事務所
聖火リレートーチ筐体製造 :株式会社 UACJ 押出加工
素材調達 :株式会社 LIXIL
燃焼機構 :新富士バーナー株式会社
燃料供給・燃料ボンベ製造 :ENEOS グローブ株式会社
【トーチデザイナー】
吉岡 徳仁(ヨシオカ トクジン)氏
1967 年生まれ。デザイン、建築、現代美術の領域において活動し自然をテーマにした詩的な作品には、日本の美の根源が映し出されている。光などの非物質的な要素を形象化した作品は、形という概念を超え、人間の感覚を超越するような、独自の表現を生み出している。世界でも数々の国際的な賞を受賞している
東京2020パラリンピック聖火リレーは、2020年を契機に共生社会を実現すべく、人と人、人と社会との、“新しいパートナーシップ”を考えるきっかけとなることを目指します。そんな東京2020パラリンピック聖火リレーを体現すべく、原則として「はじめて出会う3人」がチームになってリレーを行っていきます。
また東京2020パラリンピック聖火リレーのシンボルデザインも発表。大会エンブレムを構成する3 つの四角形を聖火の炎と見たて、炎のダイナミックな動きを表現しています。また、日本らしさを表現するデザインモチーフとして、「拭きぼかし」という浮世絵の技法を用いました。色彩は、東京2020 パラリンピック聖火らしい炎となるよう、日本の伝統色を用いています。多様な個性の輝きを表現する「黄金(こがね)」に、「黄土(おうど)」を組み合わせ、人々に日本らしい祝祭感と東京2020 パラリンピックへの期待感を印象付けます。
パラリンピック聖火は、「Share Your Light / あなたは、きっと、誰かの光だ。」という東京2020 パラリンピック聖火リレーのコンセプトの下、パラリンピックを応援する全ての人の熱意を集めて、2020 年8月、東京に生み出されます。