「世界は金本位制に向かっている」宮崎正弘 (著)/扶桑社新書
世界経済の混乱が収まらないなか 金本位制は静かに進行している
ゼーリック前世界銀行総裁やノーベル経済学賞のマンデル教授をはじめ、アメリカの保守系識者から沸き起こる金本位制復帰論。
金本位制はアメリカ国内でもまだ少数意見扱いだが、一方では列強による金の備蓄増強という現実が進行している。不安定な世界経済が続くなか、今後の国際通貨体制はどうなるのか? 金消費量と産金量が世界一を誇る中国への取材をもとに、世界の金事情を分析して「米ドルによる基軸通貨」崩壊後を予測する!
【目次】
・基軸通貨がドルから人民元に?
・金本位制復帰を唱えるノーベル賞学者ら
・米ドルが基軸通貨を降りる日
・尖閣近海の海底に金が眠る
・中国、金鉱会社への痛烈なM&A
・唐、宋、明銭は世界の基軸通貨だった
・ペーパー・マネーの死後
・ドイツと中国の円の動きに注目
・東京の金、史上最高値
・ブレトンウッズ体制は4つの段階を整えた
【著者紹介】
宮崎正弘(みやざき・まさひろ)
昭和21(1946)年、石川県金沢市生まれ。早稲田大学英文科中退。「日本学生新聞」編集長、月刊『浪曼』企画室長を経て、貿易会社を経営。国際ビジネスの経験を生かし、昭和57(1982)年、『もうひとつの資源戦争』(講談社)で評論家活動に入る。著書に、『現代中国「国盗り」物語』(小学館101新書)、『中国を動かす百人』(双葉社)、『習近平が仕掛ける尖閣戦争』(並木書房)、『中国権力闘争』(文芸社)、『中国財閥の正体 ―その人脈と金脈』(扶桑社)など多数。